HFで多バンド運用するためにロングワイヤーアンテナの設置を計画しました。
現在、HF帯は3.5、7,14,21,28MHz帯のカバーが出来ていますが、1.9MHz帯、10MHz帯など未対応のバンドがあります。
非常通信の周波数も対応できていません。
そこで、未対応のバンドで運用するため、多バンド対応アンテナの設置を考えて見ました。
未対応のバンドに対応するためにロングワイヤーアンテナを検討!?
現在、当局のHP帯アンテナとしては、CP-6S(HF帯GP)と7MHzダブルバズーカアンテナをすでに設置しています。
なので、当局で電波を発射できるHF帯のバンドは、3.5、7、4、21、28~29MHz帯です。
未対応バンドは、1.9、3.8、10、18、24MHz帯、非常通信周波数 4630KHzです。
そこで、屋外型アンテナ・チューナーを活用して多バンド対応アンテナを設置すれば、未対応のバンドにも運用ができるのではないか。
そういうタイミングにちょうど、CQ ham radio22年7月号の特集記事”コンパクト・アンテナで楽しむ~屋外型アンテナ・チューナー活用スタイル”が掲載されたので、この記事を参考に考えてみました。
どのタイプを選ぶかを考えるとき、逆L型や垂直型(バーチカル)としては近年はやりの『釣り竿アンテナ』も候補ですが、一般的なロングワイヤーはまだ試したことがありません。
ロングワイヤーアンテナとはどんなアンテナか?
ロングワイヤーアンテナは、アンテナの一種である。文字通り長い導線(ワイヤー)を張ったアンテナで、主に長波から短波において用いられる。通常は空中に張った導線と大地との間に給電するが、良好な接地が得られぬ場合にはカウンターポイズも使用される。
放射効率を高めるため、導線をLの字を逆さにした形に張ることがあり、これを特に逆L型アンテナと呼ぶ。
受信用の場合には、導線の長さはそれほど厳密に決めなくても実用に耐えうる。しかし、送信用の場合には、空中線と給電線との間でインピーダンスを整合(マッチング)させることが必要である。
インピーダンスの整合には、コイルとコンデンサを組み合わせた整合回路が用いられる場合が多い。その目的として、可変コイルと可変コンデンサを組み込んだ装置をアンテナ・カップラーまたはアンテナ・チューナーと呼ぶ(これはロングワイヤーアンテナ以外のアンテナにも使用可能である)。近年[いつ?]では、コンピュータ制御の自動アンテナ・カップラーを内蔵したアマチュア無線機もある。
全長が運用波長の1/4より短い場合は、放射効率を高めるためにコイルや容量環(コンデンサの働きをする金属製の網、棒など)を挿入する、あるいは導線を複数並行に展張して対地静電容量を高める場合もある。 【以上は Wikipediaより引用】
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ロングワイヤーアンテナの設置イメージ
今回は、一般的なロングワイヤーを候補として、設置ができるかなど図面を書いて考えて見ました。
この場合、「逆L型」でもあり、水平部分が傾斜になるので「スイーパー」ともいえるのかも知れない。
屋上の半分くらいはまだ余裕がありそうで、計測してみたところ現在設置済みのアンテナから少し離れた場所に設置出来そうです。
できれば1.9MHz帯をカバーしたいのですが、そうなるとワイヤー長は約20m程度は確保したいので、スローパータイプ(傾斜型)のロングワイヤーアンテナを計画してみることにしました。
設置のイメージは、次の通り。➡ロングワイヤーアンテナ設置に必要なパーツと予算は?
当局の設置上の課題
図面を書いてみたけれど、いろいろ課題があることが解ってきた。
➡ロングワイヤーは飛びが悪いらしい。「よく飛ぶアンテナ」に工夫できるか?
各パーツについて
マストはどうする?
・マスト:2本、5mと3m
エレメントの選択
・エレメント:IV 3.5sq 22m アンテナワイヤー
バランはどれを選ぶか
同軸ケーブル
・同軸ケーブル:約10~15m
アースまたは、カウンターポーズ
ATUの選定は?
・ATU:AH-730 または、FC-40 ・コントロールケーブル:ATUの専用のケーブル
ATUは、ICOMから発売の AH-705と新製品のAH-730、八重洲無線のFC-40が有名なのですが、この計画の場合、どのATUに決めるのか、調査の必要がありそうです。
ATUは、無線機と接続して連動して働くので、無線機とメーカーを揃えるだけでなく、メーカーの中でも決められた無線機しか対応していないようなので、組み合わせを調べなければならない。
たとえばAH-730ならICOMのIC-7300、FC-40なら八重洲無線の無線機との組み合わせ、のようになるので、予めロングワイヤーを主に使用する無線機を決める必要がありそうだ。
あと、ATUの耐電力の問題もありそうです。
また、IC-7800はATUを内蔵しているので、もしかしたらATUの必要がないかも知れない。
このあたりについては、調べてまた報告したいと思います。
その他のパーツ
・碍子:3個
・取付用パーツ:クランプなど
ロングワイヤーアンテナに必要資材をまとめて見た
マルチバンド運用のため、ロングワイヤーアンテナを設置することにしたので、そのために必要なパーツを詳しく調べた。
必要な機器・パーツ | 数量 | 在庫有 | 購入 | 予算 | その他 |
マスト3m | 1 | 〇 | - | ||
マスト5m | 1 | - | 〇 | 約1万円 | |
エレメント | 22m | - | 〇 | 5,000円 | |
碍子 | 3個 | 〇 | - | ||
同軸ケーブル | 20m | – | 〇 | 5,000円 | |
ATU |
AH-730 | - | 〇 | 6万円 | |
FC-40 | - | 〇 | 5万円 | ||
ATU専用コントロールケーブル15m必要 | AH-730O用PC-1465 シールドコントロールケーブル 10m | - | 〇 | 9,163円 | 附属ケーブルで10mでは届かないので購入が必要 |
FC-40の場合 | - | 〇 |
5,000円 |
予算についての考察?
予想以上に費用がかかることがわかった。
予算は、ATUの購入を考えると、約10万円弱は必要かも知れないですね。
ATUにどの製品を使うかにもよりますが、8~10万の費用が必要です。
これまで設置したアンテナでは、どのアンテナもそんなに予算がかからなかった・・。他にも出費が重なっているので、予算を抑えることも必要かも知れない。
ATUを使わない場合は、手動チューナーも考えられるがバンド切り替えの度にアンテナ給電部まで行って調整が必要である。もしくはオートチューナーをリレーなどを使って自作する方法が考えられるが、製作が結構大変そうである。
もう一つ可能性があるのは、給電部には1:9程度のバランを使用し、無線機の内蔵ATUで調整する方法。バランなら数千円なので、全体の予算は25,000程度に抑えることが出来そうだ。
まとめ:ロングワイヤーアンテナに必要なパーツと予算は?
マルチバンド運用の実現が必要なので、予算がかかってもこのままこの計画を進めるのもありだけれど、もし費用を抑えられるなら、その分を他に回せる。
時間に余裕がないので、当面はマルチバンドを諦めるかなどが考えられるけれど、ここはしっかり考えたて結論を出したいと思います。
課題が山積みであり解決後の工事になりそうですが、一つ一つ解決して計画をまとめていきたいと思います。