JA3CGZは大阪豊中市に開設するアマチュア無線局です。20年ぶりに電子申請でカムバックしました。このブログはアマチュア無線の話題を投稿していきます。

ロングワイヤーアンテナの性能向上術!「飛びが悪い」を「よく飛ぶ」へ変身させる方法

ロングワイヤー・アンテナ

ロングワイヤーアンテナはその手軽さで多くのアマチュア無線愛好者に選ばれていますが、一方で「飛びの不安定さ」や「性能の波」に頭を悩ませることも。

しかし、適切な設置と調整を施すことで、これらの問題を克服し、HFバンドでの多バンド運用を実現することが可能です。

当局でも、最適なパフォーマンスを追求するため、ロングワイヤーアンテナの設置に向けての研究を重ね、得られた知見をこの記事で共有します。

元のタイトル:飛びが悪いロングワイヤーアンテナを「よく飛ぶアンテナ」に変える方法!

関連記事➡CQ ham radio23年5月号”特集~コンパクトに楽しむ”HFアンテナのお役立ちガイド”

ロングワイヤー・アンテナとは?

次は、ウィキペディアからの引用です。

ロングワイヤーアンテナは、アンテナの一種である。文字通り長い導線(ワイヤー)を張ったアンテナで、主に長波から短波において用いられる。通常は空中に張った導線と大地との間に給電するが、良好な接地が得られぬ場合にはカウンターポイズも使用される。

放射効率を高めるため、導線をLの字を逆さにした形に張ることがあり、これを特に逆L型アンテナと呼ぶ。

受信用の場合には、導線の長さはそれほど厳密に決めなくても実用に耐えうる。しかし、送信用の場合には、空中線と給電線との間でインピーダンスを整合(マッチング)させることが必要である。

インピーダンスの整合には、コイルとコンデンサを組み合わせた整合回路が用いられる場合が多い。その目的として、可変コイルと可変コンデンサを組み込んだ装置をアンテナ・カップラーまたはアンテナ・チューナーと呼ぶ(これはロングワイヤーアンテナ以外のアンテナにも使用可能である)。近年[いつ?]では、コンピュータ制御の自動アンテナ・カップラーを内蔵したアマチュア無線機もある。

全長が運用波長の1/4より短い場合は、放射効率を高めるためにコイルや容量環(コンデンサの働きをする金属製の網、棒など)を挿入する、あるいは導線を複数並行に展張して対地静電容量を高める場合もある。 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

関連記事

HFで多バンド運用するためにロングワイヤーアンテナの設置を計画しました。現在、HF帯は3.5、7,14,21,28MHz帯のカバーが出来ていますが、1.9MHz帯、10MHz帯など未対応のバンドがあります。非常通信の周波数も対応でき[…]

ロングワイヤーアンテナの性能向上術!「飛びが悪い」を「よく飛ぶ」へ変身させる方法

ロングワイヤー・アンテナの種類

ロングワイヤーアンテナといっても、いろいろな形状があります。指向性などそれぞれの特徴があります。

一般的なロングワイヤー・アンテナ

ロングワイヤー・アンテナ図

スローパー・アンテナ

 

スローパー・アンテナ図

傾斜タイプのアンテナです。傾斜の方向に指向性が出ます。
タワーなどを利用して取り付けるので、アースはタワーへ接続し、ワイヤー上端に給電します。
なので、見方を変えるとダイポールアンテナの半分のエレメントと同じになるので、正規のダイポールアンテナに比べるとやや能力は落ちます。
メリットは、HFのローバンドにも対応できることです。

バーチカルアンテナ(垂直型アンテナ)

つり竿アンテナ
つり竿アンテナ(CQ誌2022年5月号より)

伸縮型グラスファィバー・ポールなどにワイヤーを沿わせて構成するアンテナです。
その根本にチューナー等を設置して給電します。
近年の技術の向上で、つり竿の性能が向上しコスパも良いので、つり竿をポールに使う『つり竿アンテナ』の人気が高まっています。

逆L型

逆L型アンテナ
逆L型アンテナ

水平方向にワイヤーを張ることができる敷地が十分にない場合は、1.9MHz帯などの低い周波数への対応を諦めがちですが、そのような場合の解決策の一つが、水平と垂直を組み合わせた逆L型が候補に挙げられます。これは、新幹線や電車の天井に設置されていることでも有名です。

この手法をHF帯ローバンドに運用可能なアンテナが構築できます。

垂直から水平にベントする角度は90度以上で、120度程度が理想です。逆L型アンテナで調整可能な周波数は、水平または垂直方式で構築したロングワイヤー・アンテナと比べてチューニングしづらい周波数が増えるデメリットがあります、

 

ロングワイヤーアンテナの長さは?

ATUを利用することで、エレメント長はとても短くてもマッチングが取れるようになります。

たとえば、20m以上のワイヤーをATUのアンテナ端子に接続して適切に張ることで、1.9MHz~50MHz帯まで、全てのアマチュアバンドに使えるアンテナ・システムになります。
もし、ワイヤーが7m以上程度なら、運用可能なバンドは、3.5MHz以上となり、2.5m以上程度では、7MHz以上となります。

マルチバンドに適したエレメントの長さは?

エレメントに使うワイヤーの長さは、使いたい周波数(バンド)の1波長と1/2波長を避けなければなりません。

そうでないと、アンテナーチューナーなどを壊してしまうことになります。

なので、エレメント長を決める時の参考表を掲載しておきます。

バンド別波長一覧表
バンド別波長一覧表(単位はm/CQ2022年7月号から)

とはいえ、マルチバンドにする場合とても決めにくいですね。

CQ誌2022年7月号「特集記事」内には、
『よく使われる長さは7.5mですが、近くの構造物や雨水の影響があると18MHzや21MHzでチューニングが取れないことがあります。』という記載がありました。

また、ウェブで情報収集したところ、3.5MHzから50MHzまで同調するいいあんばいの長さが12m。【はむ部/JI1TPI~ラジオ腹黒薔薇耳旅団~】という記事も見つかりました。

エレメント長に関しての実験レポート

webではロングワイヤーアンテナのワイヤーやアース線(カウンターポイズ)の長さを変えてチャレンジされているレポート記事がたくさん見つかりました。
ロングワイヤーアンテナを計画する上でたいへん参考になりそうなので、紹介させていただきました。

8mロングワイヤー+ATUは最強?/でも飛びは悪い?

【JO1QUF Radio Diary】ロングワイヤーアンテナの実験/Z-100Plus+4:1バラン+8mワイヤー ➡記事はコチラ

12mロングワイヤー/3.5m~50MHz、FT-8でならWAC完成も可!

【JR0GUY】Icom AH-4+ロングワイヤー/趣味の世界/AH-4+12mワイヤー+5mアース線×10本 での実践  ➡記事はコチラ
  ワイヤーを17m同軸ケーブル+4m×10本 の実験結果も  ➡詳細はコチラ

【アイコムAH-4で自宅用L.W,アンテナ設置】バルコニーから張り出したタテヨコ混合ワイヤーアンテナ(12.5~12.8m)➡詳細はコチラ

【自宅で隠遁生活】FC-40+13mワイヤー+ローディングコイル/アンテナのマルチバンド化 ➡記事はコチラ

22mロングワイヤー

【ゼロから始めるアマチュア無線】ロングワイヤーアンテナ12mを22mに変更する。AH-4を使った結果は?➡記事はコチラ

26.5mワイヤー

【JL4ENS】HF ALL BANDロングワイヤーアンテナの実験(JQ1BVI局28m理論)➡詳細はコチラ
  MMANAによる計算結果、どの周波数においても最適なワイヤー長26.5m/カウンターポイズ長は16.5m
  同じく、カウンターポイズ長を様々に変えての実験  ➡ 結果詳細はコチラ 
  アースの位置を変えた実験     ➡ 実験の結果はコチラ

 

販売されているロングワイヤー・アンテナ用ワイヤー

サガ電子工業AW-2.8 (AW2.8) アンテナワイヤー【22m】
サガ電子工業
AW-2.8 (AW2.8) アンテナワイヤー【22m】

【サガ電子工業】AW-2.8 (AW2.8) アンテナワイヤー【22m】➡ 販売先はコチラ
【サガ電子工業】AW-3.5 (AW3.5) アンテナワイヤー【22m】 【SA-055KA】➡ 購入はコチラ 
【サガ電子工業】AW-2.8 (AW2.8) アンテナワイヤー【42m】➡  購入はコチラ
【サガ電子工業】AW-3.5 (AW3.5) アンテナワイヤー【42m】 【SA-054KA】➡ 購入はコチラ

よく飛ぶロングワイヤーの長さは?

実際に販売されている商品などを検討してみましたが、現実問題として、ロングワイヤーアンテナは、何mが最適か?よく飛ぶロングワイヤーの長さはどうなのか?ということです。

結論としては、やはり少しでも、長い方が良いということです。マッチングが取れてSWRが下がったとしても、短縮率が大きいとやはり電波は飛んではくれないということです。できるだけ、1/2λに近い事が望ましいということのようです。

3.5MHz帯なら、短くても22m。1.9MHz帯なら44mは是非確保したいということではないでしょうか?

 

ロングワイヤー・アンテナはアースの選定が命!

ロングワイヤー・アンテナは、持ち運びが楽、しかもATUの併用でマルチバンド運用も可能なアンテナです。

しかし、再現性が低いアンテナで、その原因は アースの可能性が大きい。

SWRが1になったとしても、安心は出来ない、よく飛ぶアンテナではない。と言われています。

そのあたりを深く探っていきたいと思います。

ここ間違ってない?ロングワイヤ・アンテナを解説!

【実験大好き!! MNLです】JH5MNLさんのYOUTUBEチャンネルからご紹介させてもらいました。

ロングワイヤ用アース 4種類を解説 良いアース手に入れるヒントを紹介

 

オートアンテナチューナーを利用したアンテナ設置

歴史を塗り替えたアンテナ・チューナー

屋外型アンテナチューナーには、1.9~50MHz帯をカバーする製品が多数販売されていて、普及しています。
このような広いバンドををカバーできるチューナーが存在しなかった頃には、短縮コイルなどを使った工夫がされていました。

2004年に現在の八重洲無線から、20mのワイヤー接続することで1.9~50MHz帯までをサポートするFC-40が発表され、世界中のアマチュア無線家が魅了されました。

主なATUを使っての活用例を調べました。

 

YAESU FC-40 アンテナチューナーの利用例

200マッチングメモリ HF/50MHzオートアンテナチューナー FC-40
活用例 200マッチングメモリ HF/50MHzオートアンテナチューナー FC-40

アンテナ風に格好良く作りたかったのですが、地元のホームセンターにはアルミパイプの種類や在庫が少なく肉厚1mmのものしかありませんでした。ある物で何とかしようと作成したアンテナです。参考になるかわかりませんが、紹介させてもらいました。

ICOM AH-730 の利用例

 

ICOM製AH-730
ICOM製AH-730

AH-730インプレッション(月刊FB NEWS編集部 JR9TUG 松平宗亮)テクニカルコーナーで紹介された『AH-730の試用記事』をご紹介しておきます。➡記事はコチラ

ICOM社のロングワイヤー対応ATUは、前モデルのAH-4では3.5-50MHzの対応でしたが、本モデルでは1.8~50MHzに対応に拡張されました。
今回のテストでは、各バンドでのチューニング状況や実際の運用時におけるリバースビーコンネットワーク(以下RBN)による各地への伝搬状況の確認までを行いました。

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ICOM AH-705 の利用

ICOMAH-705
ICOM AH-705

 AH-705はIC-705専用に設計された1.9~50MHz帯をカバーする、コンパクトなアンテナ直下型オートアンテナチューナーです。3.5MHz帯以上であればワイヤーアンテナ長は7m以上、1.9MHz帯においても30m以上であれば、マッチングが可能です(ご使用の環境、条件等によりチューニングできない場合があります)。また、ロングワイヤー等の高インピーダンス系と、八木やバーチカル等の50Ω系のアンテナ、両方に対応しています。

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アンテナチューナーを併用したロングワイヤー・アンテナの記事は、次にも掲載されています。

関連記事➡CQ ham radio23年5月号”特集~コンパクトに楽しむ”HFアンテナのお役立ちガイド”

TH-705にロングワイヤー8mを接続して運用してみた!

ももチャンネル! 【無線と車でアウトドアなYouTuber】からのご紹介になります。
精力的にToutubeを発信しておられるMOMOSUKE(小野)さんのチャンネルです。

外国製の廉価チューナーも販売されています

ATU-100
ATU-100

写真を掲載したATU-100やATU-120、HY-100(ブランド名はOngwan、YUEFU、Deror)など、楽天やAmzonで見掛ける外国製の格安チューナーも販売されています。
リスクを前提として価格によっては、お試しで使ってみるのもありかも知れません。しかし、ほとんどが商品が届くまでに1ヶ月程度かかるようです。
見た限りでは、無線室に設置するタイプでリモート操作ができないようなので、アンテナ直下設置としては使いにくそうです。
いずれ試してみたいと思っているので、その時はレポートしたいと思います。最大使用電力:100W、周波数範囲: 1.8 ~ 50 Mhz帯。

まとめ:ロングワイヤーアンテナとは?

ロングワイヤーアンテナの種類や、マルチバンドとしてのエレメント長、最近発売されているATUについて調べて見ました。

ロングワイヤーアンテナを設置する時に、考えた方が良いこともハッキリしてきたと思います。

ロングワイヤーアンテナの設置をする際に、少しでも参考になりば嬉しいです。

今後は、調べた事を元に、自局のロングワイヤーアンテナを計画したいと思います。

ロングワイヤー・アンテナについての参考記事は、次にもあります。

関連記事➡CQ ham radio23年5月号”特集~コンパクトに楽しむ”HFアンテナのお役立ちガイド”