JA3CGZは大阪豊中市に開設するアマチュア無線局です。20年ぶりに電子申請でカムバックしました。このブログはアマチュア無線の話題を投稿していきます。

ICOM用外部キーパッドをIC-7300で試してみた!

メモリーキーヤー画面

IC-7300で外部キーパッドを試して見た。前回は、IC-7800で外部キーパッドを接続に成功しましたので、IC-7300にも挑戦してみたいと思います。

ICOM製のIC-7300は、小さいながらも高級機にも迫る送受信性能を持ち合わせているだけでなく、更にバンド内を高分解能で広帯域に見渡すことのできる高性能リアルタイムスペクトラムスコープと、メモリーキーヤー機能(8個)やボイスメモリー(CQマシーン)が内蔵されています。この点は、特にコンテストなどで使用するにあたりとてもありがたいポイントです。

しかしながら、小型であるがために操作性や表示の見やすさが幾分犠牲になっていることは否めません。メモリーキーヤー機能を呼び出す画面を開くとスコープ画面は上下方向が約半分のサイズの表示となってしまい、元々小さい画面ですのでかなり小さな表示となってしまいます。

そこで外部キーパッドを使うとディスプレイはいつものまま。その上メモリーキーヤー操作は手元で出来るため、たいへん便利に運用できるようになります。

今回は、外部キーパッドをマイクコネクタにつなぐ方法なので、切り替えスイッチをマイク側に倒せば、そのままマイクが使え、外部キーヤー側にスイッチを倒せば外部キーヤーが使えるようになるという計画です。

IC-7300用の外部キーパッドの記事から

1c-7300用の外部キーパッドで調べると、たくさんの制作記事が紹介されています。

 

製作事例[その1]

IC-7300用 外部キーパッド(JK1TCVさんのブログから)

この記事では、IC-7300のマイク端子に抵抗とスイッチをつなげて、CW、SSB、RTTYのメモリー送出をするようにされています。

ICOM用外部キーパッドをIC-7300で試してみた!

 

ICOM無線機の場合、U/Dキーの制御ラインが、IC-7800だと後面パネルのEXIT KEYERジャックと同じになっているので、マイク端子につないでも同じ事なのです。

製作事例[その2]

なので、次に紹介するJN4JGK(難波正憲)さんは、抵抗を交換することでマイクのU/Dキーで送信用ボイスメモリー送出する方法を実験されたようです。

マイクのUP/DNキーで送信用ボイスメモリー送出する(月間FBNews2016年6月号より)

外部キーパッドに関する説明書き(IC-7300の取扱説明書より抜粋)
外部キーパッドに関する説明書き(IC-7300の取扱説明書より抜粋)

 

 IC-7300/9700にはメモリーが8チャンネルありますが、外部キーパッドでは1~4チャンネルのみ送出ができます。

※対応無線機 IC-756PROII、IC-756PROIII、IC-7000、IC-7100、IC-7300、IC-9700

この回路は、アイコム最新機種のIC-705には対応しておりません。

外部キーパッドとマイクの回路を比較

ICOM用外部キーパッドをIC-7300で試してみた!

IC-7300付属のハンドマイク(HM-219)を分解して回路を追うと、上図の右側のような回路になっていることがわかりました。

この回路を比較すると、マイク端子のUP/DOWN回路とメモリーキーヤーの回路は、抵抗値だけが違うだけということが分かります。

基板キットや完成品を手に入れる方法

販売サイト その1

ICOM/アイコム IC-7300、IC-7100、IC-7000、IC756PROII/IIIに対応 オリジナル「外部キーパッド」基板キット (PKEYP5KIT)として販売されています。

このキットには、周波数のUP/DOWN用のスイッチも用意されているのでUP/DOWNが出来ます。ICOMのマイクSM-30などでは、UP/DOWNができないので、ちょうど良いかも知れませんね。¥1200

ICOM用外部キーパッドをIC-7300で試してみた!61658db80548e07c993c05b1

販売サイト その2

キットはヤフオクなどで見つけられます。

また、完成品はヤフオクやAmazonでも販売されています。

ヤフオクなら2,980円+送料。

Amazonでは、びっくりの5,999円(税込)でした。

IC-7300の準備設定をして接続してみた!

IC-7300のメモリーキーヤー機能と送出のしかた

IC-7300のメモリーキーヤー機能の使い方を調べました。(IC-7300の取扱説明書P4-16)

IC-7300のメモリーキーヤーは、8チャンネルあり、各チャンネルに最大70文字まで登録できます。

送出の仕方 詳細は取扱説明書P4-17。

メモリーキーヤー送出の仕方
下記は、出荷時に登録されている定型文です。
登録されている定型文
登録されている定型文

CWで使用する定型文を登録する

IC-7300はパネルタッチで入力と編集が出来る。
[1]【MENU】>>KEYER>EDIT/SET>EDIT [KEYER メモリー]画面を表示。
[2] 編集するキーヤーのチャンネルを長く(約1秒)タッチする。
[3] 「編集」をタッチ。
[4] [CLR]をタッチして、入力されている文字を削除。
[5]  登録したい文字を入力し、[ENT]をタッチする。
    ※入力方法について詳しくは、[文字編集について(P.1-8)]
[6] [EXIT]を数回押すと、保存されて、【KEYER】画面が終了する。
メモリーキーヤー編集の仕方.jpg
メモリーキーヤー編集の仕方

本体の設定

外部キーパッドを使用するために、IC-7300本体の設定を有効にする必要があります。
メニュー画面「SET」→「外部端子」→「外部キーパッド」

ICOM用外部キーパッドをIC-7300で試してみた!

VOICEをONにすれば外部キーパッドが有効になります。さらにVOICE(送信ボイスメモリー)の他にKEYER(CWメモリーキーヤー)、RTTY(RTTY送信メモリー)についてもONにすれば、今回改造した外部キーパッド仕様のマイクを使うことができます。

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まとめ:ICOMオリジナル外部キーパッドを試してみた!

今回は、IC-7300で外部キーパッドを試してみた。

今回は、外部キーパッドの回路をマイクコネクタのUP/DOWN回路に繋げての方法となりましたが、成功!

その上、外部キーパッドをマイクコネクタつなぐ方法なので、切り替えスイッチをマイク側に倒せば、そのままマイクが使え、外部キーヤー側にスイッチを倒せば外部キーヤーが使えるようになるという計画なので、マイクとCWの切り替えも簡単にできるようになり、操作性がアップしました。

本来の目的であった、メモリーキーヤー機能を呼び出す画面を開くとスコープ画面は上下方向が約半分のサイズの表示となってしまい、元々の小さい画面が更に小さな表示となる心配も無く、その上メモリーキーヤー操作は手元で出来るため、たいへん便利に運用できるようになります。

また一つ、お正月のQSOパーティの準備が一つ出来ました。