アマチュア無線家にとって、HF帯のコンディションを左右する太陽活動。2020年から始まった「サイクル25」は、2024年末にピークを迎えたとされ、現在は下降期に入っています。太陽黒点相対数(SSN)の減少やデリンジャー現象の影響で、特にHF帯を中心にコンディションの低迷が続いています。本記事では、サイクル25の現状と今後の展望について、最新データとともにお届けします。
サイクル25の現状と今後の予測
サイクル25は、2024年末に太陽黒点数が300に迫る勢いでピークに達しました。しかし、その後は下降期に入り、2026年1月上旬にはSSNが100を下回る日も観測されています。これは、アマチュア無線家が楽しみにしていた「QSOパーティ」の期間中のコンディションにも影響を与え、特に7MHz帯などでは厳しい状況となりました。

宇宙天気予報センター(SWPC)の予測では、2025年を通じてSSNは高い値を維持するとされていましたが、実際には予測を下回る月が多く見られました。今後の太陽活動がどのように推移していくのか、引き続き注視が必要です。
地磁気活動とHF帯コンディションへの影響
太陽黒点数だけでなく、地磁気活動もHF帯のコンディションに大きな影響を与えます。地磁気活動の指標である「K-Index」や「A-Index」が高い値を示すと、地磁気嵐が発生し、電離層が乱れて短波通信が困難になります。

最近では、SSNが低いにもかかわらず、太陽フレアによるデリンジャー現象や磁気嵐が頻繁に発生しています。これにより、昼間のハイバンドが突然オープンする一方で、夜間のローバンドが不安定になるなど、予測が難しいコンディションが続いています。
DXペディション「KP5/NP3VI」とコンディション
このような状況の中、2026年1月13日からカリブ海に位置するデセチョ島から「KP5/NP3VI」のDXペディションが運用を開始しました。JAからは遠距離となる貴重なエンティティであり、多くのDXerが交信を心待ちにしています。

コンディションが不安定な中でも、FT8などのデジタルモードを活用し、1.8MHz帯や3.5MHz帯といったローバンドでヨーロッパ方面との交信が成功しているとの報告も上がっています。DXペディションチームも、最新のコンディション情報を分析しながら、最適なバンドとモードで運用を続けています。
まとめと今後の展望
サイクル25の下降期に入り、太陽黒点数の減少と活発な地磁気活動の影響で、HF帯のコンディションは厳しい状況が続いています。しかし、FT8などのデジタルモードの活用や、突発的なコンディションの上昇を捉えることで、DX通信のチャンスは依然として存在します。アマチュア無線家としては、宇宙天気情報をこまめにチェックし、柔軟な運用を心がけることが重要です。今後も太陽活動の動向に注目し、無線運用を楽しんでいきましょう。
私のコメント
サイクル25のピークはあっという間に過ぎてしまった印象ですが、まだまだDXを楽しめるチャンスは残されています。特にローバンドでのFT8は、コンディションが悪い中でも遠距離通信を可能にしてくれる強力な味方です。今回のデセチョ島DXペディションも、ローバンドを中心にワッチしてみたいと思います。


