【ついに出荷】IC-PW2 1kWリニアアンプ!夢の大出力運用が現実に

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待ちに待ったこの瞬間、アマチュア無線家の誰もが夢見る「1kWの壁」を超えるための強力なツール、ICOMの新型リニアアンプ「IC-PW2」がついに出荷を開始しました。2019年のハムフェアでの発表から約5年、多くのハムがその登場を心待ちにしていました。私、JA3CGZもその一人です。

このIC-PW2は、単なるハイパワーアンプではなく、最新技術が凝縮された、まさに次世代のリニアアンプと言えるでしょう。この記事では、IC-PW2がなぜこれほどまでに注目されるのか、その驚異的なスペックから、導入に必要な準備、そして1kW運用がもたらす無限の可能性まで、徹底的に解説していきます。

DXコンテストでの勝利を目指すコンテスターから、静かなバンドで微弱な信号を追いかけるDXペディショナーまで、すべてのアマチュア無線家にとって、IC-PW2は新たな扉を開く鍵となるはずです。さあ、あなたもこの記事で、夢の大出力運用の世界を覗いてみませんか?

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目次

IC-PW2の基本スペック

【ついに出荷】IC-PW2 1kWリニアアンプ!夢の大出力運用が現実に

まずは、IC-PW2がどのような性能を秘めているのか、その基本スペックから見ていきましょう。このリニアアンプの心臓部とも言える仕様を把握することで、そのポテンシャルの高さが理解できるはずです。

項目 スペック
周波数範囲 1.9、3.5、3.8、7、10、14、18、21、24、28、50MHz、4630kHz
出力電力 1kW(AC200V系使用時)、500W(AC100V系使用時)
励振電力 100W(最大)
電源電圧 AC90~132V / AC180~264V(単相50/60Hz)
外形寸法 425(W)×149(H)×445(D)mm(突起物を含まず)
重量 約22kg
対応機種 IC-7300, IC-7610, IC-9700, IC-7851 など
メーカー希望小売価格 767,800円(税込)

IC-PW2は、HFからローバンドVHFまで、アマチュア無線で使用される主要なバンドをほぼすべてカバーしています。特に注目すべきは、AC200V電源を使用することで1kWのフルパワー運用が可能になる点です。また、約22kgという重量は、この出力クラスのリニアアンプとしては比較的コンパクトで、シャックへの設置も現実的です。

IC-PW2の5つの革新的特徴

【ついに出荷】IC-PW2 1kWリニアアンプ!夢の大出力運用が現実に

IC-PW2は、単に1kWの出力を実現するだけではありません。運用を快適にし、かつてないほどのクリーンな電波を保証するための革新的な機能が満載です。ここでは、その中でも特に注目すべき5つの特徴を深掘りします。

特徴①:圧倒的な1kW出力とその威力

100Wと1kWの差は、単なる数字以上の意味を持ちます。その差は10dB、Sメーターで言えば約1.7もの違いに相当します。

これまでノイズに埋もれて聞こえなかった微弱なDX局の信号も、IC-PW2を使えば、相手に力強く届けることが可能になります。パイルアップの中でも埋もれることなく、あなたのコールサインを確実に相手に届けることができるでしょう。これは、DXコンテストやレアエンティティの追跡において、絶大なアドバンテージとなります。

特徴②:HFから50MHzまでをカバーする広帯域対応

IC-PW2は、1.8MHzのローバンドから50MHzのVHF帯まで、主要なアマチュアバンドをすべてカバーしています。特筆すべきは、バンド切り替えが完全自動であること。

トランシーバーの周波数を変更するだけで、IC-PW2も瞬時に追従します。これにより、バンドを頻繁に行き来するコンテスト中でも、ストレスなく運用に集中できます。

特徴③:新世代LDMOS FETによる高効率・安定設計

心臓部には、最新の65V系LDMOS(横型拡散MOS)FET「MRFX1K80HR5」をシングルで搭載。これにより、従来機よりもシンプルな構成でありながら、高い効率と安定性を両立しました。

高効率設計は発熱を抑制し、長時間のRTTY運用やコンテストでの連続送信でも、安定した1kWのフルパワー・フルデューティ運用を可能にします。まさに、ヘビーデューティーな運用を想定した設計です。

特徴④:世界初!DPD技術が実現する超クリーンな送信波

IC-PW2は、IC-7610との組み合わせにより、アマチュア無線用リニアアンプとして世界で初めてDPD(デジタルプリディストーション)技術に対応しました。これは、アンプが持つ非線形歪みを、あらかじめトランシーバー側で逆特性の歪みをかけて補正する画期的な技術です。

これにより、驚くほどクリーンで低歪みな送信波が実現し、近隣バンドへの干渉を最小限に抑えることができます。詳細はICOM公式サイトでご確認ください。

特徴⑤:SO2Rを1台で実現するインテリジェント機能

コンテスターにとって夢の運用スタイルであるSO2R(Single Operator Two Radios)が、IC-PW2一台で、しかもインテリジェントに実現できます。2系統の入力と6系統のアンテナ出力を備え、2台のトランシーバーを自在に操ることが可能です。

さらに、自局の送信波がもう一方の受信に与える影響を抑えるため、送信していない側のトランシーバーに自動でBPF(バンドパスフィルター)を接続する機能も搭載。これまで複雑なシステムが必要だったSO2Rが、驚くほどシンプルに構築できます。

導入前に確認!設置に必要なものチェックリスト

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夢の1kW運用を始めるには、IC-PW2本体以外にもいくつか準備が必要です。ここでは、設置に必要なものをチェックリスト形式でまとめました。導入計画の参考にしてください。

① 無線機

IC-7300やIC-7610など、10W〜100Wの出力が出せるトランシーバーが必要です。ICOM製以外のトランシーバーでも使用可能ですが、連動機能に一部制限がある場合があります。

② 1kW対応のアンテナシステム

アンテナ本体はもちろん、同軸ケーブルやコネクタも1kWの電力に耐えられるものを選定する必要があります。特に、SWR(定在波比)が低い、よく調整されたアンテナは、リニアアンプを保護し、性能を最大限に引き出すために不可欠です。

③ AC200Vの専用電源回路

IC-PW2が1kWのフルパワーを出すためには、AC200Vの電源が必要です(AC100Vでは500Wに制限されます)。最大で約2kWの電力を消費するため、安全のためにもエアコン用などの専用回路から電源を取ることを強く推奨します。

④ 頑丈な設置台と十分なスペース

約22kgの重量を支えられる、頑丈な机やラックが必要です。また、冷却ファンが効率よく動作するよう、本体の周囲には十分な通気スペースを確保してください。

⑤ 接続ケーブル類

無線機とIC-PW2を接続するための同軸ケーブル、送受信を制御するPTTケーブル、バンド情報を伝達するCI-Vケーブルなどが必要です。

免許・法律上の注意点

1kWの電波を発射することは、大きな責任を伴います。法的な手続きを正しく理解し、ルールを遵守して運用しましょう。

① 無線局免許の変更申請

空中線電力を1kWに変更するためには、管轄の総合通信局へ無線局の変更申請が必要です。IC-PW2は技術基準適合証明(技適)を取得しているため、手続きは比較的スムーズに進みますが、工事設計書などの書類提出が求められます。詳細は総務省 電波利用ホームページで確認しましょう。

② アマチュア無線技士の資格

1kWの空中線電力で運用するためには、原則として第1級アマチュア無線技士の資格が必要です。第2級アマチュア無線技士の資格では200Wまでとなりますので、これを機に上級資格の取得を目指すのも良いでしょう。

③ 近隣への配慮(TVI/BCI対策)

大出力の電波は、ご近所のテレビやラジオ、電話などに障害(TVI/BCI)を与える可能性があります。ローパスフィルターの挿入や、確実なアース工事など、十分な対策を講じることは、ハイパワー局の重要な責務です。

運用を開始する前に、ご近所への挨拶と説明をしておくと、万が一のトラブルの際にもスムーズに対応できます。

実際の運用レポート(シミュレーション)

【ついに出荷】IC-PW2 1kWリニアアンプ!夢の大出力運用が現実に

実際にIC-PW2を手にしたオーナーは、どのような運用体験をしているのでしょうか。ここでは、購入者の声を基にした運用シーンをシミュレートしてみました。

DXコンテストでの威力(Aさんの場合)

「これまでパイルアップで何度も跳ね返されていましたが、IC-PW2を導入してからは、まるでモーゼの十戒のように道が開ける感覚です。EUの弱小局を呼んでも一発でピックアップされる快感は、一度味わうとやめられません。コンテストのスコアも、昨年の倍以上になりました。」

DXペディション追跡(Bさんの場合)

「南太平洋のレアエンティティからの信号が、ノイズレベルぎりぎりで聞こえていました。以前なら諦めていた場面ですが、IC-PW2のスイッチを入れると、Sメーターが振れ、安定して交信できました。長年の夢だったDXCCオーナーロール(331エンティティ達成)に、また一歩近づきました。」

日常運用での変化(Cさんの場合)

「普段のラグチューでも、『今日の信号は特に強力ですね!』と言われることが増えました。相手にクリアに届いているという安心感は、QSOを一層楽しいものにしてくれます。ただし、電気代の請求書を見て少し驚きましたが(笑)、それ以上の価値は十分にあります。」

購入方法と最新情報

IC-PW2は、全国のアマチュア無線ショップやオンラインストアで購入できます。メーカー希望小売価格は767,800円(税込)と高価ですが、その価値は計り知れません。

2024年1月末から出荷が開始されましたが、生産台数が限られているため、現在も予約してから手元に届くまで数ヶ月待ちという状況が続いているようです。最新の納期や在庫状況については、お近くの販売店に問い合わせてみてください。

詳細はコチラへ:

まとめ:IC-PW2で拓く、アマチュア無線の新たな地平

ICOMのIC-PW2は、単なる1kWリニアアンプの枠を超え、アマチュア無線の楽しみ方を根底から変える可能性を秘めた、まさに「ゲームチェンジャー」です。圧倒的なパワー、インテリジェントな機能、そしてクリーンな送信波。そのすべてが、あなたのQSOを新たな次元へと引き上げてくれることでしょう。

もちろん、高価な投資であり、導入にはしっかりとした準備と法的な手続きが必要です。しかし、それを乗り越えた先には、これまで体験したことのない素晴らしい世界が待っています。私、JA3CGZも、いつかこのモンスターマシンをシャックに迎え入れ、世界中の空で皆さんとお会いできる日を夢見ています。

IC-PW2は、あなたのハムライフにおける、最高のパートナーになるはずです。夢の大出力運用へ、あなたも一歩踏み出してみませんか?

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