「自宅から離れた場所でも、お気に入りのFT-710やFTDX101でHF帯を楽しみたい…」そんなYaesuユーザーの夢を叶えるのが、ネットワークリモートコントロールシステム「SCU-LAN10」です。この記事では、SCU-LAN10を導入し、PCへの依存を最小限に抑えた快適なリモートシャックを構築するための具体的な手順とコツを、分かりやすく解説します。設定は少し複雑に感じるかもしれませんが、一度完了すれば、いつでもどこでも最高の無線体験が待っています。
JA3CGZ/RYOSCU-LAN10とは? Yaesuが提供するリモート運用の切り札


SCU-LAN10は、Yaesuのトランシーバー(FTDX101シリーズ、FTDX10シリーズ、FT-710シリーズ)をインターネット経由で遠隔操作するための専用LANユニットです。これまでリモート運用といえば、PCを常時起動させたり、複雑なソフトウェア設定が必要だったりと、少しハードルが高いイメージがありました。
しかし、SCU-LAN10を使えば、トランシーバーとLANケーブルで接続し、いくつかの初期設定を行うだけで、安定したリモート環境を構築できます。音声の送受信はもちろん、周波数の変更やモード切替など、ほとんどの操作を手元のPCから行えるようになります。
構築は意外と簡単!SCU-LAN10設定の8ステップ


公式マニュアルには8つのステップが記載されていますが、要点は「①PCとSCU-LAN10を直接繋いで初期設定」し、「②ルーター経由でトランシーバーと接続する」ことです。特に重要なポート開放も含め、各ステップを詳しく見ていきましょう。
① ステップ1〜5: SCU-LAN10の初期設定
ここが最初の山場です。まず、八重洲無線の公式サイトから「ネットワークリモートコントロールソフトウェア」をPCにインストールします。次に、PCのIPアドレスを一時的に固定し(例: 192.168.0.100)、SCU-LAN10とLANケーブルで直接接続します。
専用のセッティングツールを起動し、SCU-LAN10にIPアドレス(例: 192.168.0.200)を割り当てます。この設定が終われば、PCのIPアドレス設定を元に戻してOKです。



② ステップ6:トランシーバーの初期設定
次に、お使いのトランシーバー(FT-710やFTDX101)の設定メニューから、CAT通信関連の設定を行います。CAT RATEやTIME OUT TIMERなどをマニュアル推奨値に設定しましょう。これにより、トランシーバーがSCU-LAN10からの命令を正しく受け取れるようになります。
③ ステップ7:ルーターのUDPポート開放
リモート運用の安定性を左右する最も重要な設定が、この「ポート開放」です。ご自宅のルーターの設定画面を開き、SCU-LAN10に割り当てたIPアドレス(例: 192.168.0.200)に対して、指定されたUDPポート(複数)の通信を許可する設定を追加します。
これにより、外出先のPCから自宅のトランシーバーへ安全にアクセスできるようになります。



④ ステップ8:リモート接続の開始
すべての設定が完了したら、いよいよリモート接続です。トランシーバー、SCU-LAN10、ルーターをそれぞれLANケーブルで接続します。外出先のPCでリモートコントロールソフトウェアを起動し、自宅のグローバルIPアドレスと設定したポート番号を入力すれば、画面にトランシーバーのフロントパネルが表示され、操作可能になります。
PCレスでも快適!リモート運用の実践テクニック


SCU-LAN10の大きな魅力は、一度設定してしまえば、シャック(無線室)側のPCを常時起動しておく必要がない点です。トランシーバーとSCU-LAN10、そしてルーターの電源さえ入っていれば、いつでもリモート運用を開始できます。
ただし、快適な運用のためには、安定したインターネット回線が不可欠です。特に、音声データをスムーズに送受信するためには、上り(PC→SCU-LAN10)・下り(SCU-LAN10→PC)ともに、マニュアルで推奨されている速度(1.2Mbps〜2Mbps以上)を確保することが望ましいでしょう。



📡 連載:リモートシャック構築ガイド
本記事は、アパマンハムの悩みを解決する全10回の連載企画です。
- 👈 前のステップ: 【Icom編】RS-BA1 Version2で実現するスマートリモート!IC-7300/9700/705ユーザー向け設定術
- 👉 次のステップ:設定前に必ず確認!免許の申請方法
:電源の遠隔操作も自動化したい - 🏠 全体像を確認: 【保存版】リモートシャック構築ロードマップ(まとめ)
まとめ
この記事では、YaesuのSCU-LAN10を使ったリモートシャックの構築方法を解説しました。いくつかの設定ステップはありますが、一つ一つ丁寧に進めれば、誰でも快適なリモート運用環境を手に入れることができます。この記事が、あなたのハムライフをさらに豊かにする一助となれば幸いです。







