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【FT8ユーザー注意】WSJT-X Improved 3.2.0へ更新する前に!設定・ADIログを失わないバックアップと戻し方

WSJT-X Improved 3.2.0の更新前に設定とADIログを守る

FT8の画面を少し見やすくしたい、ログの置き場所を変えたい。そんな理由でWSJT-X Improved 3.2.0を試したくなった方へ、最初に伝えたいのは「更新前のバックアップが主役」ということです。設定とADIログを守りながら、無理なく新バージョンを確認する手順をまとめます。

要約BOX|この記事のポイント

WSJT-X Improved 3.2.0は、ログファイルの保存先選択、対応リグでのALC表示、TX-Inhibitなどの改善を含む更新版です。ただし公開元は実験的ソフトであることを明記しています。更新するなら、WSJT-X.iniとwsjtx_log.adiの複製、現行設定の記録、短時間の受信テストを先に行いましょう。

ターゲット明示BOX|こんな方におすすめ

すでにFT8/FT4を運用しており、WSJT-X Improvedの更新版を試すか迷っている方。ログ連携やJTAlert、CAT/PTT設定を大切にしたい方、更新後に以前の状態へ戻せるようにしておきたいカムバックハム・初心者に向けた安全重視の解説です。

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目次

WSJT-X Improved 3.2.0は「公式版」と混同しない

WSJT-X Improvedは、DG2YCBが公開するWSJT-Xの機能拡張版です。公開元は、本ソフトを実験的なものと位置づけ、「自己責任で使用する」よう案内しています。まずは通常のWSJT-Xと同じ名前のソフトではないこと、更新の判断も利用者自身が行うことを押さえておきましょう。[1]

3.2系にはEME向けの機能も含まれますが、HFでFT8/FT4を中心に楽しむ読者にとって実用的なのは、ログファイルの保存先選択、ALC表示、送信中の誤操作防止、PTT競合を避けるTX-Inhibitといった改善です。すべてを使う必要はありません。

更新の目的は「新しい機能を全部使うこと」ではありません。今の運用で困っている一点が改善されるか、そこから見極めれば十分です。
WSJT-X Improved 3.2.0の更新前にFT8設定とバックアップを準備するアマチュア無線局
デジタルモードの更新は、インストール前に設定とログを守る準備から始めます。

更新前に必ず複製したい2つのファイル

公開元のリリースノートは、大きな変更を含む新バージョンを導入する前に、WSJT-X.iniwsjtx_log.adiのバックアップコピーを推奨しています。これらはそれぞれ、設定と交信ログに関わる大切なファイルです。[1]

ファイル 主に守るもの 更新前にすること
WSJT-X.ini 無線機・音声・表示などの設定 日時入りフォルダーへコピーし、元ファイルは変更しない
wsjtx_log.adi 交信記録(ADIFログ) 別ドライブやクラウドなど、PC内とは別の場所にも複製する

ファイルの場所は環境によって異なります。探す前に、現在使っているWSJT-X Improvedのログ設定を確認し、エクスプローラーでファイル名を検索してください。見つからないまま更新を始めるより、保存場所をはっきりさせることが先です。

バックアップは「コピーを作る」だけで構いません。上書きや移動をする必要はありません。ファイル名に日付を付けたフォルダーを作ると、更新後に戻す必要が出たときも判断しやすくなります。

ADIログを守ることは、これまで交信した相手局との記録を守ることです。アップデートの成功より、まずログの安心を優先しましょう。

3.2.0で確認したい実用的な改善点

① ログファイルの名前と保存先を選べる

3.2系では、wsjtx_log.adiのパスとファイル名を選べるようになりました。ネットワークドライブに置く、利用者ごとに別ログを持つ、といった運用が可能になります。ただし、既存のログ連携ツールが新しい保存先を見に行くかは、更新後に必ず確認してください。[1]

② 対応リグではALCを画面で確認できる

対応する無線機では、設定の「Rig Data」で表示を有効にすると、PWRやSWRに加えてALCも表示できるようになりました。これは送信レベルの確認を助ける機能です。表示されない機種もあるため、無線機側のメーターと取扱説明書を優先してください。[1]

③ PTT競合を避けるTX-Inhibit

同一バンドでWSJT-XとSSB/CWを併用するクラブ局やコンテスト局では、PTTの取り合いが問題になることがあります。3.2系には、こうした競合を避けるための任意のTX-Inhibit機能が追加されました。普段の単独運用で必須ではありませんが、複数の送信経路を持つ局では確認する価値があります。[1]

④ 送信中のバンド変更を誤操作しにくくする

送信中にバンドボタンを誤って押すことを防ぐ改善も含まれます。操作性の変更は小さく見えても、デジタルモードでは意図しない周波数変更を減らす助けになります。慣れた操作感が変わる可能性もあるため、最初は受信だけで触ってみると安心です。[1]

FT8ソフト更新前に設定ファイルとADIログのバックアップを確認する無線局デスク
更新前のバックアップ、更新後の受信テスト、必要なら復旧という順番を守ると安心です。

失敗しにくい更新手順|送信しない状態から始める

更新作業は、コンテスト直前や運用開始直前に行わないのが基本です。余裕のある時間に、送信を止めた状態から順に確認しましょう。

① リリースノートと対象OSを確認する

配布ページで、Windows、macOS、Linuxなど自分の環境に合うファイルを確認します。似た名前の派生ビルドもあるため、用途が分からない場合は標準的なビルドを選ぶか、現行版を維持する判断も有効です。[1]

② WSJT-X Improvedと関連ソフトを終了する

WSJT-X Improved、JTAlert、ログ連携ツール、無線機制御に関わるソフトを閉じます。ファイルが使用中のままコピーしたり、同時に設定を書き換えたりしないためです。

③ 設定とADIログを別の場所へ複製する

WSJT-X.iniとwsjtx_log.adiを、日付入りのバックアップフォルダーへコピーします。できれば外付けドライブや同期済みの保存先にももう一つコピーしておくと、PC側で何か起きても復旧の選択肢が残ります。

④ 更新後は最初に受信だけを確認する

インストール後は、いきなりCQを出さず、時計同期、受信デコード、無線機との接続、ログ保存先を確認します。画面が正常に動くか、既存ログが見えるか、CAT/PTT設定が以前と同じかを一つずつ見ます。

⑤ 短いテスト交信のあとログを見直す

受信に問題がなければ、混雑しない時間に短いテスト交信を行い、ADIFへ記録されるかを確認します。問題が起きた場合は、慌てて設定を変え続けず、バックアップしたWSJT-X.iniとwsjtx_log.adiを使って、まず更新前の状態へ戻せるようにしましょう。

「更新後に何が変わったか」を一度に全部試す必要はありません。時計、受信、CAT、PTT、ログの順に確認すると原因を切り分けやすくなります。

JTAlert・HAMLOG・電子ログとの連携を再確認する

ログファイルの保存先を変更できることは便利ですが、連携するソフト側が以前の場所を参照し続けていると、交信記録が見えなくなることがあります。更新後は、交信ログの保存先、UDP連携、JTAlertの表示、HAMLOGなどへ反映される流れを必ず確認してください。

電子ログを提出する場面では、ADIFの保存先が分からないと後で困ります。今後のWorld Wide Digi DX Contestへ参加する方は、FT8/FT4で初参加するWorld Wide Digi DX Contest 2026ガイドを併せて確認し、更新とコンテスト準備を同じ日に重ねないようにしましょう。

大切なコンテストの直前は、使い慣れた環境を優先するのも立派な判断です。新バージョンは、時間に余裕のある日に試しましょう。

まとめ|更新は「戻せる準備」をしてから

WSJT-X Improved 3.2.0には、ログファイルの置き場所、ALC表示、TX-Inhibitなど、運用を整えるための改善があります。一方で、実験的な派生版であることも公開元が明記しています。必要な機能を見極め、自己責任で導入する姿勢が欠かせません。

更新前にWSJT-X.iniとwsjtx_log.adiを複製し、更新後は受信から始めて、ログ連携と送信を短く確認する。この基本を守れば、新しい機能を落ち着いて試せます。最も大切なのは、いつでも以前の運用環境へ戻れる状態を作っておくことです。

更新作業を「戻せる状態」にしてから始める

デジタルモードの更新では、新しい機能を試す前に元の運用環境を復元できるようにすることが重要です。まず設定画面の写真と保存フォルダーの場所を記録し、ADIログ、設定、マクロ、周辺ソフトの設定を別フォルダーへ複製します。更新後は、送信せず受信だけで時刻同期、デコード、無線機制御を確認します。異常が出たときは複数の設定を同時に触らず、直前に変えた一項目を戻して比較してください。

実戦チェック|運用前に確認

設定画面の控え、ADIログの複製、旧版インストーラー、更新後の受信テスト、復旧手順を準備する。

机上で理解しただけで終わらせず、実際のシャック環境で一項目ずつ確認し、結果をログやメモに残しましょう。小さな再現テストを重ねるほど、次回の運用やトラブル対応が楽になります。

FAQ|WSJT-X Improved 3.2.0更新前のよくある質問

Q1. WSJT-X Improved 3.2.0は公式のWSJT-Xですか?

いいえ。WSJT-X Improvedは、WSJT-Xを基にした機能拡張版として公開されています。公開元は実験的なソフトであり、利用は自己責任と案内しています。[1]

Q2. 最低限バックアップすべきファイルは何ですか?

公開元が推奨しているのはWSJT-X.iniとwsjtx_log.adiです。前者は設定、後者はADIF形式のログに関わります。[1]

Q3. 更新後、ログが見つからなくなった場合はどうしますか?

まず新しいログ保存先の設定を確認してください。変更した覚えがない場合も、バックアップしたADIログが残っているかを確認し、連携ソフトが参照する場所を一つずつ見直します。

Q4. 更新したらすぐに送信しても大丈夫ですか?

まずは受信、時計同期、CAT、PTT、ログ保存を確認してください。設定が以前と同じように動くことを確かめてから、短いテスト交信へ進むのが安全です。

Q5. World Wide Digi DX Contestの直前に更新してもよいですか?

不具合の切り分けに時間が必要になることがあるため、重要な運用の直前は慣れた環境を優先することをおすすめします。更新は余裕のある日に済ませ、コンテスト前にはログ連携だけを再確認しましょう。

参考情報

  1. WSJT-X Improved v3.2.0 配布ページ・Release Notes

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Ryo
Ryo
JA3CGZ
大阪府豊中市のアマチュア無線局です。
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