タワーなしで地上高11mを確保!狭い敷地で効率よくアンテナを上げる工夫

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限られたスペースを最大限に活かし、世界の空とつながる。 大規模なタワーを建てられなくても、工夫次第でHFから1200MHz帯までをカバーする魅力的なシャックを構築することは可能です。

今回ご紹介するのは、JA3CGZ局のアンテナ設備。3階建ての構造を活かした給電点の確保や、重量鉄骨ならではの「同軸ケーブル引き込み」の苦労をどう乗り越えたのか。そして、実際に運用しているGPアンテナやダブルバズーカのセレクションまで、これから設備を充実させたい方必見のノウハウをまとめました。

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目次

当局のアンテナ構成について

限られたスペースで最大限のパフォーマンスを発揮するために選んだ、現在のアンテナラインナップとその狙いについてご紹介します。

タワーなしで地上高11mを確保!狭い敷地で効率よくアンテナを上げる工夫

現在のアンテナ設備

開局のためにとりあえずの設備として、下記の3つのアンテナを設置しました。

HF帯(3.5MHz~50MHz)・・・・ほとんどのバンドでオンエアー出来る様に、このアンテナを選びました。
 ・CP-6S
 ・CP-ATU

HF帯(7MHz専用)・・・・DX用と考えています。
 ・7MHz用ダブルバズーカ

VHF帯・UHF帯(144MHz・430MHz)・・・・Xシリーズの中で最も利得のあるモデルを選びました。
 ・X-7000

当局の設置条件

3階建て重量鉄骨という建物の特徴を活かし、タワーを使わずに理想的な給電高を確保するための戦略的なアプローチを解説します。

アンテナは無線局の命とも言うべき設備ですから、よく飛ぶアンテナを選びたいです。
給電点の地上高を少しでも高くしたいので、出来れば高いタワーの上に高利得のアンテナを設置したい所です。
しかし、物理的な制約・財政的な制約・そして年齢的な制約など様々な条件が有ると思います。

幸い我が家には、3階建ての重量鉄骨で、陸屋根というか屋上ベランダがありますので、2mのマストにアンテナを設置しても、給電店は地上高約11mの位置になります。

その条件の中で、上記の3つのアンテナをタワーもなく、設置することが出来ました。

同軸ケーブル引込みの工夫

壁への穴あけが困難な構造において、防水性とメンテナンス性を両立させながら同軸ケーブルを引き込んだ「独自のアイデア」を公開します。

建物が重量鉄骨なので簡単には壁に穴が開けられません。同軸ケーブルの引き込みには工夫が必要でした。

簡単に言えば、エアコンの穴を利用したのですが、防水などにも一工夫が必要でした。

どのように解決したのかを報告したいと思います。

参考記事➡難しい同軸ケーブル引込み工事に挑戦!~風雨に耐え増設簡単な方法を工夫!

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狭小地を克服する!JA3CGZ局の精鋭アンテナラインナップ

「限られたスペースで、いかに効率よく全バンドを網羅するか」。試行錯誤の末に辿り着いた、当局の通信を支える個性豊かなアンテナたちを一つずつ詳しくご紹介します。

3.5~50MHz用GP《CP-6S》

1本で広帯域をカバーし、当局のメインアンテナとして活躍している「CP-6S」の設置状況とその運用実績をまとめました。

アマチュア無線 HF帯GPアンテナCP-6Sを屋上に設置しました

DIAMOND CP-6S《HF~50MHzGPアンテナ》2mの単管マストに取付

この1本で、3.5MHz帯~28MHz帯と50MHz帯がカバー出来ています。

運用レポート: 1本で広帯域をカバーできる利便性は抜群。特に7MHz帯では、国内のコンテストや記念局とのQSOにおいて、50W運用でも安定して「59」のレポートをいただける実戦派のアンテナです。

 

参考記事➡CP-6S(HF帯GPアンテナ)で北米と7MHzCWで交信!

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3.5~50MHz用垂直《CP-ATU》

コンパクトな設置ながら、ATUの恩恵でHF帯をマルチにカバーする垂直アンテナの紹介です。省スペースと多バンド運用の両立を狙う方の参考になれば幸いです。

タワーなしで地上高11mを確保!狭い敷地で効率よくアンテナを上げる工夫

この1本で、3.5MHz帯~50MHz帯のすべてのアマチュアバンドがカバー出来ています。

運用レポート: オートアンテナチューナーの併用により、どの周波数でも即座にSWRを落として運用できるのが強み。コンディションに合わせて素早くバンドを切り替える「機動的な運用」には欠かせない存在となっています。

参考記事➡CPATU導入プロジェクト

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144・430・1200MHz帯GP《X-7000》

V/UHF帯で高利得を追求するために選択した「X-7000」。地上高11mの屋上設置によって得られた、驚きの飛びと実力に迫ります。

144・430・1200MHzX-7000

DIAMOND X-7000《144・430・1200MHzGPアンテナ》2mの単管マストに取付

DIAMOND X-7000《144・430・1200MHzGPアンテナ》2mの単管マストに取付ました。給電部は、地上高約11mにあります。

運用レポート: 地上高11mの恩恵を最も受けているのがこのアンテナ。1200MHz帯においても、近隣府県の局とクリアに交信できており、高さこそが最大の利得であることを実感させてくれます。

参考記事➡X7000は良く飛ぶ!VHF・UHF用アンテナを設置した!

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7MHz用ダブルバズーカアンテナ

「よく飛ぶ」と定評のあるダブルバズーカを、逆V字型で北米・欧州方向へ。DX(遠距離交信)を狙うためのこだわりの設営ポイントです。

★7MHz  ダブルバズーカ《全長約20m SSB200w》逆Vで使用
指向性は北米または、ヨーロッパ方向向けに設置しています。

CP-80L(伸縮アルミポール CometAntena)+4m単管マスト《10mHight》

7MHz用ダブルバズーカアンテナ

7MHz用ダブルバズーカアンテナ

運用レポート: 垂直系アンテナに比べてノイズが少なく、微弱な信号を拾い上げる能力に長けています。夕方のコンディションが良い時間帯には、北米や欧州のDX局からのコールにもしっかりと反応してくれる、頼もしい「切り札」です。

🎙️ JA3CGZ’s Voice(実際の使用感)

垂直系アンテナに比べて驚くほどノイズが少なく、今まで聞こえなかった微弱な信号が浮き上がってくる感覚があります。 【交信エピソード】 先日の夕方、コンディションが安定したタイミングで北米の局をコールしたところ、一発でピックアップ。50W運用でもダブルバズーカならDXと渡り合えることを確信しました。

参考記事➡欧州と交信できた!~「よく飛ぶ」と定評のダブルバズーカの実力は!

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ロングワイヤーアンテナでHF多バンド運用を!

さらなる多バンド化と非常時への備え。現在計画中のロングワイヤーアンテナ設置に向けた構想と、飛びを改善するための研究課題について。

HFで多バンド運用するためにロングワイヤーアンテナの設置を計画中です。

現在、HF帯は3.5、7,14,21,28MHz帯のカバーが出来ていますが、1.9MHz帯、10MHz帯など未対応のバンドがあります。

非常通信の周波数も対応できていません。

そこで、未対応のバンドで運用するため、多バンド対応アンテナ➡ロングワイヤーアンテナの設置を考えています。

しかし、「ロングワイヤーアンテナは飛びが悪いとのウワサも」聞きますので、ロングワイヤーは「よく飛ぶアンテナ」に工夫できるか?も研究しながら計画を練ることになりました。

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まとめ:アンテナ設備

狭小地という制約の中でも、工夫次第でここまでの運用環境を構築できました。これまでの歩みと、今後の課題を総括します。

現在は、3系統のアンテナです。3.5MHz~1200MHzはほとんどのバンドがカバー出来ています。

HFローバンドがカバー出来ていませんので、いずれは考えたいと思っています。

また、DX用には、14MHzのVタイプや、144MHzの指向性を持ったアンテナもあれば良いと思っていますが、今のところ運用可能な時間があまりないので、そのうちに考えたいと思います。

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