【速報】サンタは本当にアマチュア無線で追跡できる？SAQクリスマスメッセージ受信チャレンジ2025

2025年12月24日

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オーロラの下に立つ送信塔群とサンタのソリ、無線小屋でSAQを受信するアマチュア無線家

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クリスマス・イブの夜、アマチュア無線家たちの間で密かな恒例行事となっているSAQ Grimetonからのクリスマスメッセージ受信チャレンジをご存知でしょうか？世界遺産にも登録されているスウェーデンの巨大なアンテナから、年に数回だけ特別なメッセージが送信されます。このロマンあふれるアマチュア無線イベントは、サンタクロースの追跡とも相まって、冬の夜を特別なものにしてくれます。

この記事では、2025年のSAQクリスマスメッセージの受信に、私、JA3CGZが挑戦した模様をレポートします。17.2kHzという超長波（VLF）をどうやって受信するのか、特別な機材は必要なのか、そして本当にサンタクロースは追跡できるのか？アマチュア無線の新たな楽しみ方として、初心者の方にも分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

アマチュア無線家ならずとも、この幻想的なイベントの魅力に引き込まれること間違いなしです。クリスマスの夜、あなたも無線機の向こう側に広がる世界に耳を澄ませてみませんか？

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世界遺産グリメトン無線局「SAQ」とは？

このセクションでは、世界で唯一稼働可能なアレキサンダーソン式送信機を持つグリメトン無線局（SAQ）の歴史と、クリスマスメッセージ送信の伝統について解説します。

100年の歴史を刻む巨大アンテナ

スウェーデンのヴァールベリ市郊外にそびえ立つ、6基の巨大な鉄塔。これが、今回ご紹介する世界遺産グリメトン無線局（SAQ）です。1924年に建設され、2024年でちょうど100周年を迎えたこの無線局は、大西洋を越えた無線電信の黎明期を支えた、まさに「生きる伝説」とも言える存在です。

その心臓部である「アレキサンダーソン式送信機」は、現在、世界で唯一稼働可能な超長波（VLF）送信機として知られています。この歴史的価値が認められ、2004年にはユネスコの世界遺産に登録されました。普段は静かにその姿を留めていますが、年に数回、特別な日にだけその鼓動を世界中に響かせるのです。

項目	詳細
正式名称	グリメトン無線局（Grimeton Radio Station）
コールサイン	SAQ
所在地	スウェーデン・ハッランド県ヴァールベリ市
建設年	1922〜1924年
世界遺産登録	2004年
送信周波数	17.2kHz（超長波/VLF）
送信出力	約200kW
アンテナ	高さ127mの自立型鉄塔6基

詳細はコチラへ: ヴァールベリの無線局 – Wikipedia

クリスマスの伝統、SAQからのメッセージ

SAQが世界中のアマチュア無線家から注目される最大の理由、それが年に一度のクリスマスメッセージ送信です。毎年クリスマスイブになると、17.2kHzという非常に低い周波数で、モールス信号によるメッセージが世界に向けて発信されます。

これは、無線技術の歴史を後世に伝え、平和を願うメッセージを届けるための伝統的なイベントです。私、JA3CGZも、この特別な電波を受信するために、毎年この日を楽しみにしています。まるで、サンタクロースからのプレゼントを待つ子供のような気分ですね。

2025年のスケジュール（日本時間）

時間（JST）	内容
16:00	世界遺産グリメトンのホール、送信機室を訪問者に開放
16:20	YouTubeでのライブストリーム配信を開始
16:30	SAQ機器類の起動とチューニング作業
17:00	全世界に向けてクリスマス・イブのメッセージ送信（電信/CW）

詳細はコチラへ: hamlife.jp – SAQクリスマス2025

【受信チャレンジ】17.2kHzの超長波を捉えよ！

WebSDRで17.2kHzのSAQ信号を受信中のパソコン画面とアマチュア無線機

このセクションでは、17.2kHzという超長波を受信するための具体的な方法と、実際の受信レポートをお届けします。特別な機材がなくても参加できる方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

特別な機材は不要！WebSDRで挑戦

「17.2kHzの超長波なんて、どうやって受信するの？」と疑問に思う方も多いでしょう。確かに、この周波数帯を受信できる市販の無線機はほとんどありません。しかし、ご安心ください。現代にはWebSDRという強力な味方がいます。

WebSDRとは、インターネット経由で世界中の受信機を遠隔操作できるシステムです。これを使えば、日本にいながらにして、ヨーロッパにある高性能な受信機を借りてSAQの電波を聴くことができます。特別な機材やアンテナは一切不要。パソコンやスマートフォンさえあれば、誰でもこのチャレンジに参加できるのです。

今回は、オランダのトゥウェンテ大学が公開しているWebSDRを利用しました。設定も簡単で、周波数を「17.2」、モードを「CW」に合わせるだけ。さあ、準備は整いました。

WebSDRの設定方法

手順	操作内容
1	WebSDRサイト（http://websdr.ewi.utwente.nl:8901/）にアクセス
2	周波数欄に「17.2」と入力
3	モードを「CW」に設定
4	「ZOOM IN」を「MAX IN」に設定して拡大表示
5	必要に応じて「Audio recording start」で録音開始

詳細はコチラへ: Twente WebSDR

【実況】日本時間17時、運命の瞬間

2025年12月24日、日本時間16時30分。SAQの送信機がウォームアップを始める時間です。WebSDRの画面を見つめ、スピーカーに耳を集中させます。ウォーターフォール画面に、微かな信号の筋が見え始めました。「聞こえるか…？」緊張が走ります。

そして17時ちょうど。ついに、力強く、そして荘厳なモールス信号が聞こえてきました！

CQ CQ CQ DE SAQ SAQ SAQ …

ノイズの海の中から浮かび上がってくるその信号は、100年の時を超えて届く歴史の声そのものです。私、JA3CGZのシャックにも、スウェーデンからのクリスマスメッセージが無事に届きました。この感動は、アマチュア無線家にとって何物にも代えがたいものです。

受信報告（QSL）について

SAQでは、受信報告を送るとe-QSL（電子受信証）が発行されます。オンラインレポートフォームでの受付期間は12月24日〜1月23日です。受信に成功した方は、ぜひ報告を送ってみてください。

サンタはどこ？アマチュア無線とクリスマスの楽しみ方

サンタ追跡サイトで日本上空を飛ぶサンタクロースを追跡する画面とアマチュア無線機

このセクションでは、SAQの受信チャレンジと合わせて楽しみたいサンタ追跡サイトを紹介します。クリスマスの夜をより一層盛り上げるお楽しみ要素をお届けします。

Googleのサンタ追跡サイトで盛り上がろう！

SAQのクリスマスメッセージ受信と並行して楽しみたいのが、Googleのサンタ追跡サイトです。NORAD（北米航空宇宙防衛司令部）とGoogleが提供するこのサービスは、世界中の子供たち（そして大人たちも！）に大人気。リアルタイムでサンタクロースが世界のどこを飛んでいるのかを追跡できます。

日本時間の22時過ぎには日本上空を通過するサンタの姿が見られるかもしれません。アマチュア無線でSAQの信号を追いかけ、インターネットでサンタを追いかける。これぞ、現代のテクノロジーが可能にしたクリスマスの新しい楽しみ方ではないでしょうか。

サンタ追跡サイト一覧

サービス名	URL	日本上空通過予想時刻（JST）
Google Santa Tracker	https://santatracker.google.com/	22:30頃
NORAD Tracks Santa	https://www.noradsanta.org/	23:00頃
Flightradar24（コールサイン: SANTA1）	https://www.flightradar24.com/	リアルタイム追跡