「自然の中でアマチュア無線を楽しんでみたいけど、何から始めたらいいかわからない…」
そんなふうに感じていませんか?この記事では、今、世界中のアマチュア無線家の間で大人気のアクティビティ「POTA(Parks on the Air)」の魅力を、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。POTAの基本的なルールから、具体的な始め方、目標になるアワード、そして私(JA3CGZ)がおすすめする機材まで、この記事を読めばPOTAの全てがわかります。
2026年、あなたもPOTAを始めて、新しいアマチュア無線の楽しみ方を発見してみませんか?さあ、一緒にPOTAの世界へ飛び込みましょう!
POTA(Parks on the Air)とは?自然の中で楽しむアマチュア無線

POTAは公園から無線運用を楽しむ国際的なプログラム。50万人以上が参加中
まずは、「POTAって一体何?」という基本的なところからご説明します。POTAは、公園などの指定された場所からアマチュア無線を運用し、交信することを楽しむプログラムです。その手軽さと奥深さから、世界中で急速に人気が拡大しています。
POTAの魅力とは?アクティベーターとハンターの楽しみ方
POTAには、大きく分けて2つの参加方法があります。公園に出かけて電波を出す「アクティベーター」と、その電波を探して交信する「ハンター」です。
アクティベーターは、自然豊かな公園に無線機を持ち出し、自ら電波を発信します。普段のシャック(無線室)とは違う環境での運用は、まさに非日常体験。ピクニック気分で気軽に楽しむスタイルから、本格的な移動運用装備でDX(海外交信)を狙うスタイルまで、楽しみ方は無限大です。1回の運用で10局以上と交信できると「アクティベート成功」となり、大きな達成感を味わえます。
一方、ハンターは、自宅や移動先から、アクティベーターが運用している電波を探して交信します。POTAの公式サイトには、今どこで誰が運用しているかがリアルタイムで表示される「スポット情報」があり、それを見ながら世界中の公園からの電波を追いかけます。珍しい公園から運用している局と繋がった時の喜びは、ハンターならではの醍醐味と言えるでしょう。
私、JA3CGZも、先日近所の大きな公園で初めてPOTAのアクティベートに挑戦してみました。ポータブル機のIC-705と簡単なワイヤーアンテナだけでしたが、次々とコールがかかり、あっという間に20局以上と交信できました。自然の中で飲むコーヒーは格別で、最高の休日になりましたよ。
SOTAとの違いは?どっちが初心者におすすめ?
POTAと似たプログラムに「SOTA(Summits on the Air)」があります。SOTAは山頂からの運用に特化していますが、POTAは公園が対象なので、より気軽に始められるのが特徴です。
| 項目 | POTA (Parks on the Air) | SOTA (Summits on the Air) |
|---|---|---|
| 運用場所 | 公園(国立公園、国定公園、都道府県立公園など) | 山頂 |
| 手軽さ | ◎(車でアクセスできる場所が多い) | △(登山が必要な場合が多い) |
| 必要な体力 | ◯ | × |
| 初心者へのおすすめ度 | ◎ | ◯ |
もちろん、SOTAにも登山と無線を同時に楽しめる魅力がありますが、まずは手軽に移動運用を体験してみたいという初心者の方には、断然POTAがおすすめです。
【初心者でも簡単】POTAの始め方5ステップ

POTAは5つの簡単なステップで誰でも始められます
「POTA、なんだか面白そう!でも、どうやって始めたらいいの?」ご安心ください。POTAは、簡単な5つのステップで誰でもすぐに始められます。ここでは、その手順を一つずつ丁寧に解説していきます。
ステップ1:公式サイトでアカウントを登録する
まずは、POTAの公式サイト(https://pota.app/)でアカウントを作成しましょう。登録は無料で、メールアドレスとコールサインがあれば数分で完了します。
登録手順は、POTA日本有志会サイトで非常に分かりやすく解説されています。ぜひこちらを参考に進めてみてください。
登録が完了すると、これまでの交信履歴から自動的にハンターとしてのアワードが発行されることもあります。ぜひ確認してみてください。
ステップ2:運用する公園を探す
次に、どこの公園で運用するかを決めます。POTAの公式サイトにあるマップ機能を使えば、日本全国、そして世界中の対象公園を簡単に探すことができます。
自宅の近くや、次の週末に出かけてみたい景色の良い公園など、お気に入りの場所を見つけてみましょう。公園の詳細ページでは、その公園が過去に何回アクティベートされたかなどの情報も見ることができます。
ステップ3:機材を準備して公園へ!
運用する公園が決まったら、いよいよ機材の準備です。最初は、ハンディ機1台からでも大丈夫。慣れてきたら、HF帯のポータブル機や外部アンテナを用意すると、より遠くの局との交信が楽しめます。
私がPOTAで使っている機材については、後のセクションで詳しくご紹介しますね。
ステップ4:いざ運用!アクティベートのコツ
公園に到着したら、他の公園利用者の迷惑にならない場所にアンテナや無線機を設置します。準備ができたら、いよいよ運用開始です!
CQ(不特定の相手を呼び出す符号)を出す際は、「CQ POTA」と宣言するのが一般的です。すると、あなたの電波を待っていたハンターたちから、次々と呼び出しがあるはずです。
また、POTA公式サイトの「スポット」機能で自分自身の運用情報を発信すると、より多くのハンターに気づいてもらいやすくなります。ぜひ活用しましょう。
ステップ5:ログを提出して交信を記録する
運用が終わったら、交信記録(ログ)をPOTA公式サイトに提出します。ログは、ADIF(Amateur Data Interchange Format)という標準形式で作成する必要がありますが、多くのログ管理ソフトが対応しているので難しくはありません。
ログを提出すると、自分のアクティベーターとしての実績が記録され、アワードの対象となります。初めてのアクティベート成功の記念に、忘れずに提出しましょう。
POTAの楽しみを広げる「アワード」の世界

交信実績に応じて様々なアワードが獲得できるのがPOTAの魅力
POTAの大きな魅力の一つが、多彩なアワードプログラムです。交信の実績に応じて様々な賞状(電子データ)がもらえるので、ゲーム感覚で楽しむことができ、次の運用のモチベーションにも繋がります。
ハンター向けアワードの種類と達成条件
ハンターは、交信したアクティベーターの公園の数に応じてアワードがもらえます。例えば、「10の異なる公園と交信する」といった目標を達成すると、美しいデザインのアワードが発行されます。
| アワードレベル | 達成条件(異なる公園数) |
|---|---|
| Bronze | 10 |
| Silver | 20 |
| Gold | 30 |
| Platinum | 40 |
| Diamond | 50 |
この他にも、特定の地域(例:アメリカの全州)の公園と交信するともらえるアワードなど、様々な種類があります。
アクティベーター向けアワードの魅力
アクティベーターも同様に、アクティベートに成功した公園の数に応じてアワードがもらえます。何度も同じ公園で運用する「リピーターアワード」などもあり、一つの公園をとことん楽しむこともできます。
私、JA3CGZも、まずは近所の公園を制覇する「ローカルヒーロー」を目指して頑張っています!
珍しいアワード「Park to Park(P2P)」を狙おう!
アワードの中でも特に面白いのが、「Park to Park(P2P)」です。これは、アクティベーター同士、つまり公園から運用している局同士が交信することで成立します。
週末などには、各地の公園から多くの局が同時に運用することがあります。そんな時にP2Pを狙ってみるのも、POTAの楽しみ方の一つです。遠く離れた公園で同じように無線を楽しんでいる仲間と繋がった時の感動は、ひとしおですよ。
アワードの詳細はこちら:Awards – Parks on the Air Documentation
【JA3CGZおすすめ】POTA運用に最適な機材を紹介

IC-705とポータブルアンテナがあればPOTA運用を快適に楽しめます
ここでは、私、JA3CGZが実際にPOTAで使っている、またはこれから使ってみたいと思っているおすすめの機材をご紹介します。特に初心者の方が最初の機材を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。
無線機はIC-705が鉄板!その理由と活用術
POTA運用の相棒として、私が最もおすすめしたいのが、アイコムの「IC-705」です。この無線機は、HF帯からUHF帯までをカバーし、バッテリーも内蔵しているため、まさにポータブル運用のために生まれてきたような一台です。
当ブログでも詳しくレビューしていますが、コンパクトなボディに多彩な機能が凝縮されており、これ1台あればPOTAの楽しみを存分に味わうことができます。
アンテナと電源はどうする?ポータブル運用の工夫
IC-705と組み合わせるアンテナとしては、手軽に設置できるワイヤーアンテナや、コンパクトなロッドアンテナがおすすめです。私は、数本のワイヤーと小型のアンテナチューナーを常にカバンに入れています。
電源は、IC-705内蔵バッテリーでも数時間は楽しめますが、長時間の運用やハイパワーでの運用を考えるなら、外部のポータブル電源があると安心です。最近は軽量で大容量の製品も増えているので、ぜひチェックしてみてください。
あると便利なアクセサリー類
その他、私がPOTA運用に持っていくと便利だと感じているものをリストアップします。
- 折りたたみ式のテーブルと椅子: 長時間運用でも快適です。
- スマートフォンやタブレット: ログの記録やスポット情報の確認に必須です。
- ヘッドホン: 周囲の騒音を気にせず、微弱な信号も聞き取れます。
- 虫除けスプレー: 特に夏場の公園では必需品です!
日本のPOTAコミュニティに参加しよう!

POTA日本有志会やSNSを通じて全国の仲間と繋がろう
POTAは一人でも楽しめますが、仲間と情報を交換することで、その楽しみはさらに広がります。日本にも活発なPOTAコミュニティが存在します。
POTA日本有志会サイトとSNSを活用する
日本のPOTA情報を集約しているのが「POTA日本有志会」のサイトです。公園リストや各種ツールの情報など、役立つ情報が満載です。
また、X(旧Twitter)では、「#POTA」「#POTA_JA」といったハッシュタグで検索すると、多くのハムがリアルタイムで運用情報や成果を投稿しています。私も「@JA3CGZ」として情報を発信していますので、ぜひフォローしてくださいね。
イベントに参加して仲間と交流する
ハムフェアなどの大きなイベントでは、POTAのブースが出展されたり、ミーティングが開催されたりします。2026年も、関ハム(7月)やハムフェア(8月)でのイベントが期待されます。
同じ趣味を持つ仲間と直接顔を合わせて交流するのは、とても刺激的で楽しい経験です。ぜひ積極的に参加してみてください。
まとめ
この記事では、2026年最新の情報をもとに、POTAの始め方から楽しみ方、おすすめの機材までを網羅的にご紹介しました。
POTAは、アマチュア無線の新しい楽しみ方を提供してくれる素晴らしいプログラムです。自然の中で無線機を広げ、まだ見ぬ誰かと交信する。そんな特別な体験が、あなたを待っています。
この記事が、あなたがPOTAの世界に一歩踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。さあ、次の週末は、無線機を持って公園に出かけてみませんか?公園で、そして電波の上でお会いできるのを楽しみにしています! 73!


