Originally posted 2022-12-04 00:26:59.
明日がQSOパーティの最終日なので、CWにも挑戦したく、IC-7300にてTurbo HamlogとDSCWを同時に使用できるように設定を確認してみました。しかし、なぜかうまくいかなかったため、設定のやり直しに取り組みました。
以前にこの件についての記事を書いたことがあり、その時は問題なく使えていたのですが…。
IC-7300はUSBケーブルで、ターボハムログとDSCWの同時使用が出来ない理由
その時の記事は
要約すると・・・・・
IC-7300では、USB端子にあるUSBシリアル変換ICが1つしかない(ポートが1つしかない)ため、1本のUSBケーブルだけではTurbo HamlogとDSCWを同時に使うことができません。
このため、USBケーブルに加えてリグのREMOTE端子を利用し、パソコンをCI-V用のケーブルで接続する必要があります。
その結果、リグコントロール用のCOMポートと、CW/RTTYキーイング用のCOMポートはそれぞれ別のポートを指定することになります。
こうして、REMOTE端子(CI-V)とUSBポートで合計2本のケーブルが必要になります。
1本のUSBケーブルだけで行う方法を調べました!
そこでインターネットでポートを増やせないか調べると、2つありました。
VSPEという仮想のポートを設けるソフト
VSPEというソフトを使うと、PC内部で1つのCOMポートを2つに分けてそれぞれ別のものとして認識させることができます。32bit版は無料で利用できますが、64bit版は有料(約2,800円)です。全て英語で設定もややこしそう。いつまでサポートあるのかも不明。詳しくは、以下のサイトをご覧ください。
➡VSPEという仮想のポートを設けるソフト
IC-7300の基板上にUSB-シリアル変換ICをハンダ付け
IC-7300の基板上にUSBからシリアルへの変換ドングルをハンダ付けするとは驚きです。しかし、私にはとても無理です。まず、小さく細かいパターンは老眼で見えませんし、このような改造はメーカーの保証対象外になります。技術的には興味深いですが、現実的には選択肢に入りません。
➡USB-シリアル変換ICをハンダ付けする方法
もっと簡単な方法があった!
無理にUSBのシリアルポートを増やさなくても大丈夫です。IC-7300の場合は、リグの背面にはCI-Vポートがあるのです。(CI-Vリモートジャック)
そのポートを利用して、各アプリケーションに異なるCOMポートを割り当てることが重要です。例えば、DSCW用とターボハムログ用に別々のCOMポートを設定します。
USB→CI-Vの変換ケーブルを使う
リグの背面にはCI-Vポートがあるので、USBからCI-Vへの変換ケーブルを購入すれば簡単に解決できます。その上、お手頃価格です。ノーブランド品ですが、Amazonなどで販売されています。私も使っていますが何の問題もありません。
ICT-18(CT-17の代用品)を使う
以前はICOMからCT-17が販売されていましたが、現在は販売終了となり、販売店でも在庫がありません。
ヤフオクでは、自作の無線機用ケーブルが様々に出品されているので、それを利用するのも一つの方法です。
私の場合、ICOM製CT-17の代わりに、ネットで見つけた桑原氏(JA4BUA)が製作された『ICT-18』を使用しています。
これは桑原氏がCT-17の不具合を修正して作成したもので、さらにメーカー製よりも手頃な価格で提供されています。
このインターフェースを使えば、1台のパソコンに最大4台の無線機を接続することが可能です。さらに、ジャックを追加することで接続台数を増やすこともできます。
※無線機とパソコンを接続して外部から制御する場合(CI-Vシステムを使用する)には、各リグごとにアドレスを設定する必要があります。例えば、IC-7300のアドレスは94(16進数)です。
詳細については、ICOM株式会社のウェブサイトから必要な情報をダウンロードできます。
IC-7300とターボハムログ、DSCWの同時使用ができた!
USBケーブルに加えて、もう1つの方法(CI-VコンバータまたはUSBからCI-Vへの変換ケーブル)を利用することで、2つのソフトウェアを同時に使用できるようになりました。
今回の設定を記録しておきます。
CWキーイング用のCOMポート COM6
・CI-V USBポート:「REMOTEから切断」
・CI-V USBボーレート:「19200bps」
・USBキーイング(CW):「DTR」
・CVIアドレス:「94h(初期値)」
・CVIトランシーブ:「ON(初期値はOFF)」
まとめ:IC-7300とパソコンをデジタルモードでつなぐ!
DSCWは非常に便利なツールです。CWの送信はマクロで簡単に行えますし、受信もコンテストのように高速な場合はその助けを借りることができます。
一度、相手局のコールサインなどをDSCWに入力すれば、QSO(F6)ボタンを押すだけでハムログにデータを転送できるようになりました。また、F7でデータの保存も可能です。
USBケーブル1本では実現できませんでしたが、幸運にも購入していたICT-18(ICOM製CT-17の代用品)を使用することで、目的を達成することができました。