あなたのアンテナ、ノイズまみれでDX(遠距離交信)が難しい…と感じていませんか?
HF帯で「もっと飛ばしたい」「ノイズを減らしたい」と悩む全ての方に朗報です。アマチュア無線家の間で「よく飛ぶ」と定評がありながら、「自作が複雑そう」と敬遠されがちなアンテナ、それがダブルバズーカアンテナです。
しかし、そのイメージは間違いです!実は、構造を理解すれば初心者でも30分程度で形にでき、SWR調整も非常に簡単です。そして、一般的なダイポールアンテナと比べて受信ノイズを劇的に減らし、実質的な飛びを格段に向上させます。その証拠に、私はこのアンテナで北米やEUとの交信(DX)に成功しました!
この記事では、7MHz用ダブルバズーカアンテナの材料リスト、最速で完成させる制作手順、そしてSWRを1.5以下にする調整の極意を、初心者の方でも迷わないよう完全図解で解説します。
この記事を読めば、あなたは今日から「自作アンテナ」と「DX交信」の壁を同時に越えられます。早速、費用対効果最強のダブルバズーカアンテナ製作を始めましょう!


なぜ今、ダブルバズーカアンテナなのか?「よく飛ぶ」秘密を5秒で解説

「飛ばないアンテナは卒業」。そのカギを握るのが、ダブルバズーカアンテナの独自構造です。
自作経験者がダブルバズーカを推す最大のメリットは、以下の3点に集約されます。
- ⚡ ノイズ低減効果が高い: 給電部に同軸ケーブルのシールド層が組み込まれているため、コモンモードノイズ(アンテナに乗るノイズ)を効果的に抑制します。結果として、静かな受信環境が手に入り、微弱なDX信号が浮き上がって聞こえるようになります。
- 📡 広帯域特性に優れる: 一般的なダイポールに比べ、SWRが低く抑えられる帯域が広くなります。これにより、バンド内の周波数移動が楽になり、チューナーに頼る頻度が激減します。
- 📶 高効率: 全長が短く見えますが、トラップ部が効率の良い輻射器として機能するため、特にローバンドで効率が落ちにくいのが特徴です。
あなたのアンテナ、ノイズまみれでDX(遠距離交信)が難しい…と感じていませんか?HF帯で飛びに悩む全ての方に朗報です。ダブルバズーカアンテナは、一般的なダイポールと比べて受信ノイズを劇的に減らし、実質的な飛びを格段に向上させます。その証拠に、私はこのアンテナで北米やEUとの交信(DX)に成功しました!その秘密をたった5秒で解説します。
【準備編】7MHzダブルバズーカアンテナ自作に必要な材料リスト(ホームセンター購入ガイド付き)

自作の最大の不安は「コストと難易度」。でも安心してください。
7MHz用ダブルバズーカの材料費は、同軸ケーブルを除けば、¥3,000〜¥5,000程度で収まります。
ほとんどの材料は近所の『〇〇(有名ホームセンター名)』で手に入ります。全材料リストと概算費用を公開します。
最低限必要な材料(同軸ケーブル、エレメント線、給電部など)
:準備編。必要な材料一式を並べた写真
| 部品名 | 規格/推奨品 | 役割 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 同軸ケーブル (トラップ部) | 5D-2V または 5D-FB | 共振回路を構成する核心部品 | 両端1.5mずつ(計3m程度)を別途用意 |
| エレメント線 | IV線 1.6mm〜2.0mm | 実際に電波を出す部分 | 約20m程度必要。ホームセンターで安価に入手可。 |
| 給電部ケース | 塩ビパイプのT字継手など | バズーカ部の固定と防水 | 配線がしやすいものを選びましょう。 |
| 接続部品 | PLコネクタ(M型) | 無線機との接続用 | |
| 補強・固定 | 結束バンド、ビニールテープ | ケーブルの固定、防水 |
バランは本当に不要?:ダブルバズーカの給電部の基礎知識
一般的なダイポールと異なり、ダブルバズーカアンテナは基本的にバランは不要とされています。
その理由は、トラップ部自体が一種のコモンモードチョーク(バランのような働き)として機能し、同軸ケーブルの外側に流れる不要な電流を抑えるからです。ただし、給電部の構造をより厳密にしたい場合は、1:1バランを併用するケースもあります。
制作は30分で完了!写真で追う「ダブルバズーカ」最速自作マニュアル

「難しそう」というイメージは間違いです。トラップ部さえ作ってしまえば、あとは線を張るだけ。この手順なら初心者でも実質30分で形にできます!
1. トラップ部の製作:同軸ケーブルの加工と半田付けのコツ
ダブルバズーカ製作の肝となる作業です。
- 同軸ケーブルの皮むき: トラップ部となる同軸ケーブルの両端(約1.5mずつ)の端を約10cm程度、慎重に皮をむき、シールド網線と芯線を出します。
- 重要な接続(結線): シールド網線と芯線をどうつなぐのか?これがトラップ部の共振を決めます。
【結線ルール】
- エレメントA側(上部): 給電点からの芯線と、トラップ部のシールド網線を接続。
- エレメントB側(下部): 給電点からのシールド網線と、トラップ部の芯線を接続。
:トラップ部製作。同軸ケーブルの皮むき後の状態をアップで。
💡 【図解ポイント】 トラップ部の結線は、拡大写真()で一つずつ確認しながら進めてください。半田付けは短時間で確実に行い、熱によるケーブルの変形を防ぎましょう。
2. エレメント線の接続:寸法計算とカット(7MHz帯の推奨寸法)
トラップ部から伸びるエレメント線(IV線)を接続します。
- 7MHz帯推奨寸法: 厳密な調整は後述しますが、まずは以下の仮の長さでカットしてください。
- トラップ部(同軸ケーブル)の長さ: 片側約3.0m
- エレメント線(IV線)の長さ: 片側約3.5m
- 【注意】 調整で短くすることはできますが、長くすることは困難です。必ず長さに余裕を持ってカットしましょう。
3. 給電部の組み立てと防水対策
製作したトラップ部を塩ビパイプなどのケースに収め、PLコネクタを接続します。
- 屋外設置となるため、給電部からの水の浸入は致命的です。必ずコーキング剤や自己融着テープを使って、コネクタ接続部やケーブル引き出し口を徹底的に防水してください。
【最重要】一発でSWR1.5以下にする!初心者でもできる「調整の極意」

アンテナが完成したのにSWRが3.0以上で泣きそう…その気持ち、痛いほどわかります。
自作アンテナで最もつまずきやすいSWR調整ですが、ダブルバズーカは比較的簡単です。
SWR調整の基本原則:エレメント線の長さと周波数の関係
SWRを下げるために必要な調整は「たった一つの作業」です。
それは 「エレメント線(IV線)の長さを数cm単位でカットする」 こと。
- 測定: アンテナアナライザー(またはSWR計)で、希望する周波数(例: 7.050MHz)のSWRを測定します。
- 方向確認: 最もSWRが低い点が、目標の周波数(例: 7.050MHz)より低い周波数にあれば、エレメントが長いため 数cmカット します。
- 調整: 左右のエレメントを 同じ長さだけ 、 少しずつ(1〜5cm程度) 切り詰めて再測定を繰り返します。
:SWR調整。SWR計またはアナライザーが低値を示している写真
SWRがなかなか下がらない時の「最後の切り札」チェックリスト
調整ミスではないのにSWRが下がらない原因は、 アンテナ以外の要素 にあることが多々あります。以下の3点を確認してください。
- 1. 地上高と近接物: エレメント先端から建物や地面まで最低3m離れていますか?近接物があると特性が大きく変化します。
- 2. 同軸ケーブルのシールド処理: トラップ部のシールドがきちんと繋がっていますか?(初期不良・接触不良の確認)
- 3. 給電部の水分: 雨天後に調整していませんか?(濡れると特性が変わります)
この 「SWR調整チェックリスト」 で確認すれば、99%解決します。


まとめ:貴局も今日からDXerに!次のステップで挑戦すべきこと
ダブルバズーカアンテナは、まさに 「費用対効果最強」 のアンテナです。
自作の壁を乗り越え、SWRをバッチリ調整した貴局は、すでに上級者の仲間入りです。ぜひ、このアンテナで DX(遠距離交信) にチャレンジしてみてください。静かな受信環境にきっと驚くはずです。
次は、このアンテナをさらに進化させる 「21MHzへのマルチバンド化」 に挑戦しましょう!たった一つの工夫で、7MHz用アンテナを他のバンドでも効率良く使えるようになります。その具体的な方法については 【次回の記事】 で徹底解説します。


