秋の訪れとともに、アマチュア無線界では待ちに待ったビッグイベント「ALL ASIAN DXコンテスト(Phone部門)」が開催されます。世界中のアマチュア無線家とマイク越しに交信できるこのコンテストは、まさに海外局とのQSO(交信)を存分に楽しめる絶好のチャンスです。「最近マイクを握っていないな」「国際コンテストは敷居が高そう」と感じている方もご安心ください。基本的なルールとコツさえ押さえれば、どなたでも気軽に楽しむことができます。
📌 本記事の要点(この記事でわかること)
- ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)の概要と、秋のコンディションを活かした海外交信の魅力
- 呼び出し方・ナンバー交換・交信手順など、参加に必要な基本ルール
- 混信を避けて効率よくQSO数を伸ばすための「S&P(サーチ&ピックス)」運用テクニック
- 交信完了後のログ記録方法とJARLへの提出手順
🎯 この記事はこんな方におすすめです
- 久しぶりにアマチュア無線のマイクを握り、国際コンテストに挑戦したい方
- 海外局との交信(DX QSO)やコンテスト参加の経験がまだ少ない方
- ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)の詳しいルールやコンテストナンバーを確認したい方
Tomo/JS3YLD


ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)とは?概要と魅力を徹底解説
ALL ASIAN DXコンテストは、一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)が主催する日本発の歴史ある大型国際コンテストです。アジア圏の局とアジア以外の世界各国の局が交信を行い、得点を競い合います。
特に「Phone(電話部門)」は、マイクを通してダイレクトに海外のアマチュア無線家と声の交流ができる点が大きな魅力です。


図1:ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)の概要と世界と繋がるイメージ
ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)の開催日時・概要
コンテストは毎年9月の指定された週末に開催されます。連続する48時間で行われますが、もちろん全時間帯にフル出場する必要はなく、自分の都合の良い時間だけ運用するスタイルで十分に楽しめます。
- 開催日時:9月第1土曜日 09:00 JST 〜 9月第1月曜日 09:00 JST(48時間)
- 主催:JARL(一般社団法人 日本アマチュア無線連盟)
- 種目:電話部門(SSBなど)
秋のハイバンドコンディションを活用して海外局とQSOする楽しさ
9月上旬は、コンディション(電波伝搬状態)の変化を感じられる絶好のシーズンです。特に15m(21MHz)や10m(28MHz)といったハイバンドでは、秋のコンディション上昇にともない、アジア近隣諸国だけでなく、北米、オセアニア、ヨーロッパ、アフリカまで強力に電波が届くことがあります。



参加経験が少ない方やひさしぶりにマイクを握る方にこそ「ALL ASIAN DX」をおすすめする理由
「英語での交信が不安」「コンテストのハイスピードな交信についていけるか心配」と思う方もいるかもしれません。しかし、コンテストで交換する情報は「RSレポート+年齢(または指定のナンバー)」と非常にシンプルです。決まった定型文で素早く交信が完了するため、英語でのフリートークに自信がない方にこそ最適なステップアップの場となります。



初心者でも安心!ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)の基本ルールと参加準備
コンテストでスムーズに交信を行うためには、事前にルールとコンテストナンバーの仕組みを把握しておくことが大切です。


図2:ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)におけるナンバー交換と交信手順
使用周波数帯(バンド)とモード(電話部門)のルール
コンテストで使用できるのは、アマチュアバンドの1.8MHzから28MHz帯までのHF帯(10/18/24MHz帯などのWARNバンドを除く)です。バンドプランを遵守し、コンテスト周波数帯の中で運用を行いましょう。
コンテストナンバーの交換方法と交信の具体例(送信・受信)
ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)の特徴的なルールのひとつが、コンテストナンバーに「オペレーターの年齢」を含める点です(女性局は「00」を送信することも認められています)。
| 区分 | 送信用コンテストナンバー例 |
|---|---|
| 男性オペレーター(例: 45歳) | 59 45(ファイブナイン フォーティファイブ) |
| 女性オペレーター(YL局) | 59 00 または 59 年齢 |






ナンバー交換以外の重要ルール(呼び出し方とCQの出し方)
実際の交信手順(CQを出している海外局を呼び出す場合)の例です。

- 海外局: “CQ CONTEST, THIS IS W6AAA, W6AAA CONTEST”
- 自局(日本): “JA3*** (自分のコールサイン)”
- 海外局: “JA3***, YOU ARE 59 50”
- 自局(日本): “ROGER, YOU ARE 59 25″(※25歳の場合)
- 海外局: “THANK YOU, W6AAA”(交信完了)
実践!ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)で成果を出すための運用テクニック
限られた時間で効率よく交信数を増やし、コンテストを楽しむための実践的なテクニックをご紹介します。


図3:サーチ&ピックス(S&P)を活用した効率的な局探し
混信を避けて効率よく海外局を探す「S&P(サーチ&ピックス)」のコツ
参加経験が少ない方は、自分でCQを出すよりも、CQを出している海外局を探して呼び出す「S&P(Search & Pounce / サーチ&ピックス)」を中心に運用するのがおすすめです。
- ダイヤルをゆっくり回しながら、強く聞こえるCQ局を探す
- その局が相手と交信している様子を少し聞き取り、ナンバーの送り方やテンポを把握する
- 交信が終わったタイミングで、クリアに自分のコールサインを送る



ログの記録とJARLへの提出方法・締め切り
交信が終わったら、忘れずに電子ログ(JARL形式など)を提出しましょう。提出することによってコンテスト参加の正式な記録となり、後日Web上で順位や提出局一覧を確認する楽しみも生まれます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 推奨ログソフト | zLog、ctestwin など |
| 提出フォーマット | JARL推奨の電子ログ形式(Cabrillo等) |
| 提出先・締切 | JARLコンテストWebサイト経由/規程の締切日(規約を要確認) |
❓ ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)に関するよくある質問(FAQ)
Q1. アンテナや出力が小さくても海外局と交信できますか?
A. はい、十分に交信可能です!コンテスト中は海外の大型アンテナを運用している局が多く受信感度が優れているため、こちらの出力が50Wや10W程度であってもピックアップしてもらえるチャンスが十分にあります。
Q2. 英語での交信に自信がありませんが大丈夫ですか?
A. 全く問題ありません。交換するのはシグナルレポート(59)と年齢(ナンバー)のみです。挨拶や世間話は不要ですので、型通りのやり取りだけで完璧にQSOが成立します。
Q3. 数局しか交信できなくてもログを出して良いのでしょうか?
A. 1局だけの交信であってもログ提出は大歓迎されます。提出されたログは相手局の交信チェック用データとしても役立ちますので、ぜひログ提出まで挑戦してみてください。
【まとめ】ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)に参加して世界中のアマチュア無線家と繋がろう!
ALL ASIAN DXコンテスト(Phone)は、日頃の運用の成果を試す場としてはもちろん、久しぶりにマイクを握る無線家にとっても無線交信の原点的な楽しさを再発見できる素晴らしいイベントです。
シンプルな定型ナンバーのやり取りと、秋の好コンディションが後押ししてくれるため、想像以上に遠くの国々との交信が楽しめます。ぜひ今年のALL ASIAN DXコンテスト(Phone)に参加して、世界中のアマチュア無線家とのQSOを堪能しましょう!












