アマチュア無線の世界に再び戻ってきたとき、あの独特の興奮が蘇りました。電波を介して遠方の方々と繋がり、無数の声や個性に出会えるのは、いつまでも新鮮で魅力的な体験です。しかし、楽しい交信の陰には、後回しにしがちなQSLカード(交信証)の発行と交換という課題が…。気づけば、100枚以上のカードが手元に積み上がり大変なことに!
改めてJARL QSLビューローの便利なサービスを利用する決心をし、未発行だったカードを発行して転送手続きを行いました。この決断を経て、久しぶりにカードを送る上でのルールや注意点に直面し、また新たな発見もありました。そしてこの記事では、100枚を超えるカードを実際にビューローへ送った体験と、改めて確認した転送規程の重要ポイントを詳しくシェアします。
これからQSLビューローを利用する方にとって、特に経験が浅い方やカムバック組には、この記事がスムーズな手続きの助けになることを願っています。どうぞお楽しみください!
- アマチュア無線復帰でQSLカードの発行・交換の重要性を再認識。
- 100枚以上のカードをJARL QSLビューローに転送する体験をシェア。
- JARL QSLビューローは会員のカード交換を支援するサービス。
- 転送には送付ルールを遵守することが不可欠。
- 転送可能カードは「会員⇔会員」「会員→外国局」。
- カードの規格や記載内容も重要な条件。
- 転送先コールサインは大文字活字で明確に記入。
- カードの仕分けは規定に沿って、国内/外国局を整理。
- 発送はクリックポストを利用し、効率的に行った。
- 転送には数ヶ月かかるため、気長に待つ必要がある。
JARL QSLビューロー利用の初体験と必要な注意点
さすがにこの枚数はマズい!と思い立ち、重い腰を上げて、ハム復帰後初めてとなるJARL QSLビューローへのカード転送を行うことにしました。QSLビューローは、会員のQSLカード交換をまとめて代行してくれる、JARLの本当にありがたいサービスです。
とはいえ、久しぶりの手続き。送付ルールを間違えてビューローの方々にご迷惑をおかけしないよう、改めてJARLウェブサイトにある「交信証および受信証の転送取扱規程」をしっかり読み込みました。念のためJARL会員課にも電話で確認させていただき、疑問点も解消できました。(その節は親切なご対応、ありがとうございました!)
- 100枚超のQSLカードを実際にビューローへ送った体験談
- 改めて確認した「転送取扱規程」の重要ポイントと注意点
この2点を中心にお届けしたいと思います。
これからQSLビューローを利用される方、特に私のようなカムバック組や初心者の方にとって、少しでもスムーズなカード転送の助けになれば幸いです。
JARL QSLビューローとは? – QSLカード交換の頼れる味方
QSLカード(交信証)は、アマチュア無線家が交信を証明するために交換するカードです。コレクションする楽しみもありますが、個人で交換するのは住所調べや郵送費などで結構大変です。
そこで役立つのが、JARL会員特典の「QSLビューロー」転送サービスです。
JARLビューローの仕組みとメリット
簡単に言うと、以下のようになります。
- まとめて送るだけ: 発行したカードをルールに従って仕分けし、ビューローへ送付。
- 国内外へ転送: ビューローが国内外の会員や提携ビューローへ転送。
- 受け取りも楽々: 自分宛のカードもビューローからまとめて届く。
これにより、個別郵送の手間やコストが大幅に削減できます。
QSLカードの送付先
カードは以下の宛先に送ります。
注意点: 「699-0588」は専用郵便番号なので、これがあれば住所(島根県出雲市斐川町神庭1324-3)は省略可能です。電話番号((0853)72-9473)もあるとより確実でしょう。
【最重要】QSLカード転送の準備と注意点 – ここを間違えると大変!
ビューローは便利ですが、大量のカードを処理するため、利用者のルール遵守が不可欠です。特に重要な点をまとめました。
転送できるカード・できないカード
- 基本は「会員⇔会員」「会員→外国局」「外国局→会員」です。
- 注意: 相手国・地域のビューロー閉鎖等で転送不可の場合があります。JARLサイトで最新情報を確認しましょう。([関連情報へのリンク推奨])
QSLカードの規格(サイズ・重さ・材質)
- 寸法: 長辺 14cm~15cm、短辺 9cm~10cm。(一般的なハガキサイズOK)
- 重量: 2g~4g。
- NG例: 薄すぎる紙、軽すぎるカードは転送不可。仕分けの妨げになり、紛失・破損の原因になります。必ず規定内の厚み・重さの紙を使いましょう。
最重要!転送先コールサインの書き方
- 記載場所: カード上部、または指定の「転送先コールサイン記入枠」内。
- 書式: 読みやすい大文字の活字体でハッキリと!(例:
JA1XXX
) - 記入枠: JARL推奨規格(6枠/8枠)に沿うのが望ましいです。([JARLサイトの図へのリンク推奨])
カードデザインと記載内容の注意
- 推奨: 枠線は赤実線(他色は破線)、材質は均質紙、記載面は白か淡色。
- 禁止事項: 法律違反、公序良俗違反、広告主体の内容。
- 必須事項: 交信データ(相手局コールサイン、日時、周波数、モード、RST等)が未記載のカードは転送不可!
ステッカー・シールの貼り方
- 貼る場合は、コールサイン記入枠以外の場所に、剥がれないよう全面密着で。
ビューローへの送付ルール(同封物・VIA指定)
円滑な転送のため、以下を守りましょう。
- コールサインはハッキリと! (最重要)
- 転送できないカードは入れない: 白紙、自局コールサイン無し、自局宛、未割当プリフィックス等。
- QSLカード以外は同封しない!: サマリーシート、書類、写真、手紙等はNG。
- QSLマネージャー経由の場合: 分かりやすい場所に「VIA」と大きく書き、枠内にマネージャーのコールサインを記載。
【超重要】カードのまとめ方(仕分け順)
これが正しくないと、作業負担増やミスの原因に。必ず以下の順番で!
- 国内局宛:
- ① エリアごと(1~0)に分ける。
- ② 各エリア内でプリフィックスごと(JA, JH, … 7J, … 8J, 8Nの順)にまとめる。
- (③ さらにサフィックスのアルファベット順だと、より丁寧)
- 例: JA1AA → JA1ZZ → JH1AA → … → JS1AA …
- SWLカード: 国内局の後、記念局(8J, 8N)の後。
- 外国局宛: 国内局・SWLの後ろ。
- ① プリフィックスごと(国・地域別)に分ける。
- ② 各プリフィックス内でコールサインのアルファベット順にまとめる。

国内の交信相手に送るカードのまとめ方
私のQSLカード転送体験談 – 170枚の仕分けと発送
溜まったカードを発行し、いよいよ発送準備。数えたら約170枚ありました!
次回は、ターホーハムログからカードを印刷する手順を特集したいと思っています。
約170枚!カードの仕分け作業
前述の「まとめ方」に従って仕分け開始。これが思った以上に大変!「このプリフィックスは何エリア?」「順番は?」と規程やプリフィックス一覧とにらめっこ。こまめな整理の重要性を痛感しました。
カード規格の確認(サイズ・重さ)
カード自体は一般的なハガキサイズ(148mm × 100mm)。1枚の重さを計ると約3.55gで、規定(2g~4g)クリア。一安心です。
梱包と発送方法の検討(クリックポスト選択)
170枚を順番通り重ね、軽く束ねて梱包。厚さは約25mm、重さは約600gでした。
発送はコストを抑えたいので、日本郵便のサービスを比較。
- クリックポスト: 厚さ3cm以内, 1kg以内, 185円 (2025/4時点)
- レターパックライト: 厚さ3cm以内, 4kg以内, 370円 (2025/4時点)
- レターパックプラス: 厚さ制限なし(封が閉まれば), 4kg以内, 520円 (2025/4時点)
※料金は執筆時点。最新情報は日本郵便サイトで要確認。
今回の荷物(厚さ2.5cm, 約600g)はクリックポスト規格内! 最も安価なクリックポストで発送しました。宛名ラベルを印刷・貼付し、郵便局へ持参、念のためサイズと重量を確認していただきました。そして無事にビューローへ旅立ちました。
カードはいつ届く? – スケジュールとその他情報
相手に届くまでの期間と発送スケジュール
ビューローに送ってもすぐには届きません。
- ビューロー作業時間: 到着後、仕分け・チェックに通常2ヶ月、繁忙期は3ヶ月程かかります。
- 会員への発送: チェック後、以下のスケジュールで発送されます。
- 偶数月(2,4,6,8,10,12月): 関東・関西・中国, 7Jコール
- 奇数月(1,3,5,7,9,11月): 東海・四国・九州・沖縄・東北・北海道・北陸・信越, SWL会員
- (月末発送分は到着が翌月になることも)
- 海外ビューローへ: 原則毎月末発送。
つまり、送ってから相手に届くまで数ヶ月かかるので、気長に待ちましょう。
※最近は、作業量が増えており、1年程度の期間がかかっているそうです。
QSLカード転送手数料制度について
通常は無料ですが、以下のような場合は別途「転送手数料」が必要なことがあります。
- 旧コールサイン宛カードの受取継続。
- 准員時代のSWLナンバーでの受取継続。
- 海外運用時のコールサインで発行したカードを**外国局宛**に送る場合。(国内宛のみなら不要)
- 外国局QSLマネージャーとして、そのカードを**外国局宛**に送る場合。
- (詳細はJARLサイトで要確認)
まとめ – ルールを守って快適なQSLカード交換を!
久しぶりのQSLカード転送、終わってみれば達成感がありました。同時に、規程を守ることの重要性を再認識。日々膨大なカードを処理してくださるJARL QSLビューローのスタッフの方々に感謝です。
これからはカードを溜め込まず、こまめに発行・発送します!(と、決意表明!)
この記事が、これからビューローを利用される方、久しぶりの方の参考になれば嬉しいです。皆さんもルールを守って、楽しいQSLカード交換、そしてアマチュア無線ライフを!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- アマチュア無線復帰でQSLカードの発行・交換の重要性を再認識。
- 100枚以上のカードをJARL QSLビューローに転送する体験をシェア。
- JARL QSLビューローは会員のカード交換を支援するサービス。
- 転送には送付ルールを遵守することが不可欠。
- 転送可能カードは「会員⇔会員」「会員→外国局」。
- カードの規格や記載内容も重要な条件。
- 転送先コールサインは大文字活字で明確に記入。
- カードの仕分けは規定に沿って、国内/外国局を整理。
- 発送はクリックポストを利用し、効率的に行った。
- 転送には数ヶ月かかるため、気長に待つ必要がある。