2025年、再び大阪・関西万博の舞台に戻ってきた特別記念局「JA3XPO」。
これは、1970年に日本万国博覧会(大阪万博)で初めて開設された際、国内外のアマチュア無線家とともにその姿を世界に発信した歴史あるコールサインです。
55年の時を経て復活した「JA3XPO」は、現代のアマチュア無線コミュニティに新たな息吹をもたらし、未来の可能性を探る大阪・関西万博において、再び重要な役割を果たそうとしています。
本記事では、この記念局の歴史的背景と2025年の運用計画、その意義について詳しく解説します。
1. 歴史的背景:1970年大阪万博と「JA3XPO」誕生
- 大阪関西万博記念局JA3XPO
歴史的背景
JA3XPOは、1970年に大阪で行われた万博の記念として特別に開設されたコールサインです。
この国際博覧会では、多くの技術や文化が展示され、アマチュア無線もその中で重要な役割を担いました。
2025年の万博に向けて、JA3XPOは再びその姿を現しました。
日本初の大規模国際博覧会
開催期間: 1970年3月15日~9月13日(183日間)
テーマ: 「人類の進歩と調和」
総来場者数: 6,421万人(当時の日本人口比約6%)
JA3XPO 特別記念局の軌跡

https://www.icom.co.jp/personal/beacon/ham_life/ebihara/982/
- 初交信: 1970年4月15日午前9時30分 21MHz帯で米国WA6IVM局と成功
- 技術的挑戦: 会場内の電波干渉対策に苦労(島伊三治氏/JA3AA回顧)
- 国際的意義: NASAの月面の石とも並んで技術が紹介されました。
2. 2025年大阪・関西万博での復活

https://jarl.gr.jp/jarl-kansai_expo2025/special_station/
項目 | JA3XPO | 8K3EXPO |
---|---|---|
目的 | 歴史的意義の継承 | 万博公式PR |
運用形態 | 関西6府県巡回 | 夢洲会場内常設 |
期間 | 2025年4月~10月 | 2025年4月~10月 |
55年ぶりの再現
JARLが関西6支部と連携し、デジタル技術を駆使した新時代の運用を展開
3. 2025年運用計画の詳細
- https://jarl.gr.jp/jarl-kansai_expo2025/ja3xpo/
- 写真は京都ノートルダム女学院での体験運用の様子
スケジュール
2025年に向けて、JA3XPOは関西地方の6府県で順次運用されています。具体的なスケジュールは以下の通りです:
運用技術詳細
各支部が運用を担当し、さまざまなバンドやモードが楽しめます。
京都府支部では、ノートルダム女学院での特別な体験運用も予定されています。こうした情報は、各支部のサイトやSNSで確認することをお勧めします。
- モード: SSB/CW/FT8/JS8Call
- 周波数帯: 1.8MHz~1200MHz
- 特別運用: 青少年向けデモンストレーション
4. 意義と展望:過去と未来を繋ぐ無線局

https://jarl.gr.jp/jarl-kansai_expo2025/
1970年の「電波による国際交流」から55年、2025年の「JA3XPO」はデジタル技術と地域連携で新たな歴史を刻む。アマチュア無線の本質である「技術継承」と「国際親善」を次世代へ引き継ぐ象徴的運用となる。
5. 参加のすすめ

https://jarl.gr.jp/
JA3XPOの運用は、アマチュア無線に興味を持つ者同士が交流し、技術を向上させる絶好の機会です。私自身もこの特別な機会を活かし、多くの方々とつながり、共に学び合うことを楽しみにしております。
JA3XPOとの交信を希望される皆様、ぜひ公式なアナウンスを定期的に確認し、タイミングを逃さず参加しましょう。きっと、思い出に残る交信が待っています。一緒にこの貴重な機会を楽しみましょう。
まとめ:アマチュア無線史に刻まれるふたつの「JA3XPO」
1970年に「電波による万国交流」を実現した記念局から55年が経ち、2025年の「JA3XPO」はデジタル技術と地域との連携で新たな歴史を刻んでいきます。この特別記念局を通じて、アマチュア無線が持つ「技術継承」と「国際親善」の本質が再認識されることでしょう。
今後、運用の詳細についてはJARL関西支部のウェブサイトで随時発表されます。万博開催期間中は頻繁に情報を確認することが、交信を成功させるための鍵となりますので、ぜひチェックしてください。