【必読】10/23「電信電話記念日」の歴史!アマチュア無線CW(モールス通信)がデジタル時代に残す【最強の価値】

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いつも当ブログ「ja3cgz.com」をご覧いただき、ありがとうございます!筆者のJA3CGZです。

毎年10月23日は「電信電話記念日」であることをご存知でしょうか?

この記念日は、日本の通信技術の礎となったモールス通信(電信)の歴史に深く関わっています。電信といえば、私たちアマチュア無線家にとって最もピュアな通信モードであるCW(Continuous Wave、モールス符号)を連想する方も多いでしょう。

本記事では、この電信電話記念日をテーマに、モールス電信がどのように誕生し、日本で広まったのかという歴史を紐解きます。

そして、デジタルの時代になった現代において、アマチュア無線CW運用がなぜこれほどまでに奥深さを持ち、重要な役割を果たしているのかを徹底的に解説します。この記事を読めば、きっとあなたも「モールス通信の魅力」に引き込まれるはずです!

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目次

1. 10月23日は何の日?「電信電話記念日」の歴史的背景と概要

10月23日の「電信電話記念日」は、日本の電気通信の歴史において非常に重要な一日です。ここでは、その制定の背景や、関連するアマチュア無線コンテストについて詳しく見ていきましょう。

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電信電話記念日制定の由来は?1869年/明治2年の日本初の公共インフラ工事

電信電話記念日が制定されたのは1950年(昭和25年)、当時の電気通信省によってです。

その由来は、今から150年以上も前の1869年(明治2年)10月23日に、日本で初めてとなる東京・横浜間の公衆電信線の架設工事に着手したことにちなんでいます。

これは、郵便、電信、電話といった現代の通信網の基礎を築いた、まさに「日本初の公共インフラ工事」と言える壮大なプロジェクトでした。この日をきっかけに、日本全国に電信網が広がり、情報伝達のスピードが劇的に向上したのです。

電気通信の黎明期から現在へ:逓信省・電電公社・NTTの歩み

日本の電気通信事業は、電信・郵便を管轄した「逓信省」から始まりました。

その後、戦後の1949年(昭和24年)に郵政省と「電気通信省」に分離し、1952年(昭和27年)には「日本電信電話公社」(電電公社)へと移行します。そして、1985年(昭和60年)の民営化を経て、現在の「日本電信電話株式会社NTT)」を中心とするNTTグループへと至ります。

この電信電話記念日という名称も、当初の「電気通信記念日」から、電信と電話が身近になってきた1956年(昭和31年)に改称されたものです。日本の通信の歴史そのものが凝縮された記念日だと言えるでしょう。

関連イベント:電信電話記念日コンテストとは?主催JR1YRINTTとの繋がり

電信電話記念日には、私たちアマチュア無線家にとってお馴染みのイベントが開催されます。それが「電信電話記念日コンテスト」です。

このコンテストは、電気通信全体の振興を目的とし、1987年に旧NTT北陸アマチュア無線クラブ(JA9ZNT)が主催して第1回が開催されました。現在は**NTT横須賀通研アマチュア無線クラブ(JR1YRI)**が主催を引き継ぎ、毎年10月23日の夜に実施されています。

電信電話記念日コンテストは、電信部門(CW)と電話部門があり、NTTグループの社員やOBの方が参加できる「NTT部門」と、一般のアマチュア無線家が参加できる「一般部門」が設けられています。

特にCWで参加される局が多く、記念日にふさわしい盛り上がりを見せます。もしかしたら、この週末、コンテストの熱気が冷めやらぬうちにこの記事を読んでいる方もいるかもしれませんね。

電信電話記念日コンテストの規約や詳細については、主催者であるJR1YRIの公式サイトをご確認ください。

詳細はコチラへ:JR1YRI – 電信電話記念日コンテスト

2. モールス通信の誕生と歴史:世界と日本の広がり

現代の通信の原点であるモールス通信は、どのようにして生まれ、世界中に広まっていったのでしょうか?

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モールス符号の発明者サミュエル・F・B・モールスと電信機の誕生

モールス通信は、アメリカ人画家のサミュエル・F・B・モールス(Samuel F. B. Morse)によって発明されました。

1832年、航海中に電磁石の話を聞いたモールスは、電気を使って遠方に情報を送る「電信」のアイデアを思いつきます。ここから数年の研究を経て、彼は独自の電信機と、長短の組み合わせで文字を表す「モールス符号」を考案しました。

1844年5月24日には、ワシントンD.C.とボルチモア間で、歴史に残る最初の公式電報が送られました。この成功が、世界的な電気通信時代の幕開けとなったのです。

日本への電信導入:ペリー来航と「モールス印字電信機」

鎖国中の日本に電信機が初めてもたらされたのは、1854年(安政元年)、ペリー提督の再来航時でした。

ペリーは、横浜で日本の役人たちの前でモールス電信機を実演して見せました。当時の日本人にとって、その仕組みはまさに「魔法」のように映ったことでしょう。

その後、明治維新を経て、1871年(明治4年)頃には海外から輸入された「モールス印字電信機」が日本国内で広く普及し、前述の東京・横浜間の電信線をはじめとする通信網の発展を支えました。この歴史的な一歩が、現在の私たちの豊かな情報社会に繋がっています。

モールス符号の生みの親であるサミュエル・F・B・モールスについては、彼の功績を振り返ることで、電信の歴史がより深く理解できます。

詳細はコチラへ:電信 – Wikipedia

かつての主役「電報」:タイプライター導入と電話の台頭

モールス通信は、やがて電報(テレグラム)として一般に普及し、長らく通信の主役の座を占めました。

初期はモールス信号を紙テープに印字する方式でしたが、後にタイプライターが導入されるなど、技術は進化していきます。しかし、1890年代に電話事業が開始され、会話で直接通信できる「電話」が徐々に台頭すると、電報の利用は減少し、通信の主役の座は譲ることになります。

現代では、電報は特別なメッセージを送る手段となりましたが、モールス通信の技術と精神は、アマチュア無線CWという形でしっかりと受け継がれています。

3. アマチュア無線におけるモールス通信CW)の現代的役割

電話やインターネットが主流となった今、なぜアマチュア無線の世界ではモールス通信CW)がこれほどまでに愛され、驚くべき役割を果たしているのでしょうか?

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なぜ今でもCWモールス符号)が愛される?その奥深さと魅力

モールス符号は、たった2種類の音(短点・長点)と無音で構成されるシンプルな通信手段です。

しかし、そのシンプルさゆえに、モールス通信CW)は他の通信モードにはない大きなメリットを持っています。それは、非常に弱い信号でも聞き取れるという点です。ノイズの多い環境や、遠距離とのQSO(交信)において、CWは圧倒的な強さを発揮します。

私、JA3CGZもCW運用をしていますが、耳で聞く信号から遠く離れたDX(遠距離)局のコールサインを読み取れた時の喜びは格別です。デジタル通信が主流の時代だからこそ、手作業でモールス符号を打鍵し、遠方と交信するアマチュア無線の奥深さに、多くの局が魅了されています。

アマチュア無線家がCWを学ぶメリットと技術革新

CWは、かつてはアマチュア無線の免許取得に必須でしたが、現在は必須ではなくなりました。それでも、多くのアマチュア無線家がCWを学んでいます。そのメリットは以下の通りです。

  1. 交信距離が伸びる: 少ない電力でも遠くまで電波が届きやすくなります。

  2. ノイズに強い: 微弱な信号でも聞き分けられるため、混信やノイズの影響を受けにくいです。

  3. 世界が広がる: 外国語が苦手でも、共通言語であるモールス符号で国際交信を楽しめます。

近年は、PCソフトが自動でモールス符号を送受信してくれる技術革新もありますが、手打ち・手聞きにこだわるクラシカルな運用も根強く残っています。どちらのスタイルも、モールス通信の楽しさを追求するアマチュア無線の魅力の一つです。

災害時通信や国際交流:現代の役割ITUとの関わり

モールス通信CW)は、現代の役割としても非常に重要です。特に、大規模な災害が発生し、通常の通信インフラが途絶した場合、CWは最小限の設備と電力で通信を確保できる災害時通信の切り札となり得ます。

また、CWは国際的な通信手段として、国際電気通信連合(ITU)の設立など、世界の通信の歴史に深く関わってきました。

ITUは、国際的な周波数割り当てなどを決める重要な組織ですが、その設立は1865年の「国際電信条約」に遡ります。ITU創設150周年を記念したアマチュア無線局の運用など、CWは今もアマチュア無線を通じて国際社会との繋がりを深めています。

モールス通信がどのように現代でも活用されているかを知るには、災害時通信の事例や、ITU歴史的役割を調べてみると良いでしょう。

詳細はコチラへ:JR1YRI – NTT R&D ハムクラブ (コンテストの主催団体)

4. 電信電話記念日から考える!モールス通信アマチュア無線の未来

【必読】10/23「電信電話記念日」の歴史!アマチュア無線CW(モールス通信)がデジタル時代に残す【最強の価値】

まとめ: 電信電話記念日を機に見つめ直すアマチュア無線CW運用

10月23日の「電信電話記念日」は、私たちにモールス通信(電信)という技術が日本の通信の歴史をどのように形作ってきたかを再認識させてくれます。

デジタルの進化の波は止まりませんが、アマチュア無線の世界では、最も古い通信モードであるCWが、その奥深さと「どんな時でも繋がる」という現代の役割によって、これからも愛され続けるでしょう。

私がCWを運用していて感じるのは、モールス符号を介した交信は、単なる情報のやり取りを超えた、人間的な温かさとロマンがあるということです。

電信電話記念日コンテストに参加するもしないも自由ですが、この日を機に、あなたが使っているアマチュア無線CW運用を、改めてその歴史役割から見つめ直してみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの無線ライフがより豊かで深いものになるはずです。

 

コンテスト情報取得サイトとURL

本記事の執筆にあたり、特に電信電話記念日コンテストの情報について以下のサイトを参考にしました。

  1. JR1YRI – 電信電話記念日コンテスト

  2. hamlife.jp – 第37回 電信電話記念日コンテスト開催

  3. JR1YRI – NTT R&D ハムクラブ

  4. 電信 – Wikipedia

  5. 10月23日は『電信電話記念日』です!

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