アンテナをベランダに設置する際に、役立つグッズやトレンドな情報を集めてみましたで紹介していきたいと思います。
現在の太陽活動はこれまでの予想よりも急速に進んでいて、2024年の1月から10月の間にピークを迎えるとの修正が発表されたそうです。
サイクル25のピークの運用に合わせて、アンテナの設備を拡充したり、現在の設備を総点検する機会も増えることと思います。
そのために備しておいたら良いアイテム、役立つトレンドな情報をご紹介したいと思います。
アンテナ設置に役立つアイテムのいろいろ
モービルホイップアンテナは、最近はベランダで使用する方が増えているようです。
そんな時に使えるパーツなどをご紹介していきます。
モービルホイップ取付基台
パイプやバルコニーの手すりに取り付けできるモービルホイップアンテナ用基台をご紹介します。
カウンターポイズケーブルセット
HFモービルホイップアンテナをベランダに取り付けて使う時には、アースが取れない場合が多く、その時にはカウンターポイズを設置する必要があります。
ビニール線などを加工しても簡単に自作できますが、便利なカウンターポイズケーブルセットが販売されています。
マストスタンドホルダー
ベランダの手すりに、マストをつけるためには、テレビ用として販売されているものが使えます。小さいものから大きいものまで、多種多様です。
ベランダの手すりとマストの形状に合わせて、選びましょう。
ブラケット付きUボルト
マストスタンドホルダーを使うと大変便利ですが、スタンドホルダーを使用しないでも、Uボルトで固定できる場合は,こちらの方が安価に設置出る場合もあります。
Uボルトも便利な形状のブラケットがせっとになったものもありますので、サイズにあったものを選んで使用しましょう。
非金属ステー(支線)
グラスファイバー製の支線です。非金属なので錆びないし、アンテナの近くに張っても大丈夫です。
ダイポールアンテナやロングワイヤーアンテナの場合、ワイヤーエレメントを沿わせることができるのもメリットです。
アンテナと周辺部材を長持ちさせる工夫
ステンレスとユニクロメッキとどちらが長持ちする?
アンテナマストと取付金具は、どんな製品を選ぶのが良いでしょうか。
アンテナ購入時に商品に同梱されてきませんので、自分で選ぶ必要があります。いろいろなパーツが販売されているので、どれを選ぶか迷ってしまう事も多いと思います、
まず材質ですが、ステンレス製と、お手頃価格のユニクロメッキ※のどちらにするかです。
お勧めは、断然ステンレス製です。理由は、錆びないことが後々とても重要だからです。ステンレス製だとサビないため、その後のメンテナンスやアンテナ交換・撤去のときに、ネジ部分が固着せず、作業に苦労がありません。その上、サビで手すりやベランダの柵、建物の外壁などを汚してしまうこともありません。マスト下部から流れ落ちる雨水による、茶色のサビは案外目立ってしまうものです。
※ユニクロメッキ:クロメート処理済亜鉛メッキ
鉄部は亜鉛塗料で下地処理をしよう
単管パイプは鉄製です。安価で手軽なマスト用のポールになりますが、屋外での長期せっちでは、サビが発生してしまいます。
このサビを防ぐための方法は、購入時に亜鉛塗料を塗っておくのが良いでしょう。一手間掛けるだけで、より長持ちもしてくれるようです。
アルミエレメントにはテナコートが良い
アルミ製品も鉄と同じく、数年するとポツポツと白い粉を吹いたように酸化してしまいます。
これを防ぐためには、テナコートをハケで塗布するのがお勧めです。
エレメントの接合部には導電グリス
アンテナエレメントも錆びます。特に接合部には、導電性グリースを塗布することをお勧めします。
このことによって、接合部の導通が安定します。固着防止効果も期待出来ます。
おまけの情報ですが、エレメントの接合部のビスの上に自己融着テープとビニールテープを巻いておく事をお勧めします。万一のネジの緩みによる飛散防止に役立つでしょう。
自己融着テープ+ビニールテープの活躍
アンテナ給電部の同軸ケーブルコネクターぶには、自己融着テープを巻いた後、その上からビニールテープを巻いておくのが重要です。
同軸キャップをかぶせてその上側の境目に幕という方法でも良いです。
いずれにしても、太陽光線の力は途方もなく強いものです。念には念を入れて、これでもかというほど、厚く巻いておく事をお勧めします。
耐候性の結束バンドを使おう!
結束バンド(インシュロック)は、同軸ケーブルをまとめ足りするときにもとても便利なアイテムです。
屋外で使う場合は、耐候性のものを使用するようにしましょう。室内用は、数ヶ月で劣化して、破断してしまいます。
最近の同軸ケーブルは銅線ではない?
アマチュア無線では、50オームのD系同軸ケーブルを使います。
同軸ケーブルの種類と損失の比較
同軸ケーブルの損失を比較すると、一般的には以下のような順序になります。
FB型ケーブル: FB型は低損失タイプのケーブルで、2V型よりも損失は低くなっています。このタイプのケーブルは、高品質な素材を使用し、外部ノイズの影響を減少させる設計がなされています。
SFA型ケーブル: SFA型は高発泡プラスチックタイプのケーブルで、2V型やFB型に比べてさらに低い損失を実現しています。特に高周波数帯域での使用に適しており、長距離伝送や高周波数のアプリケーションに最適です。
これらのケーブルの選択は、使用する周波数帯域、伝送距離、および環境条件などに基づいて行われるべきです。より低損失を求める場合はSFA型、一般的な使用にはFB型、そして特にコストを考慮する場合は2V型が適していると言えるでしょう。
同軸ケーブルのトレンド
最近では、FB、SFAケーブルにLITE(ライト)という型名がつくタイプが普及しています。
LITEタイプの同軸ケーブルは、芯線が従来の動線とは異なり、同被覆アルミ線を使用しています。そのため、従来の同軸ケーブルよりも軽量で柔軟性があり、狭い部分への配線が容易になるといった特徴があります。また、高周波での性能改善にも注力されている可能性があります。
芯線が銅でないことを心配される方もある方思いますが、高周波の場合、表皮効果のため銅の部分は被覆でも十分な性能が発揮するようです。
実際の使用について
ベランダ設置のHFアンテナでは、短いケーブルですみますので、同軸ケーブルによる減衰(ケーブルロス)は、さほど心配しなくても大丈夫です。その場合は、軽量で柔らかい、価格も安い3D-2Vや5D-2Vで十分です。
しかし、アンテナが屋上やタワー上に設置していて、VHFさらにUHFと高い周波数で使用する場合には、同軸ケーブルの損失が大きくなります。そういったときに、このLITEケーブルが大いにその性能を発揮してくれることでしょう。
同軸ケーブルはコネクター付きか切り売りか?
コネクター形状は、M型、N型、SMA型、BNC型があります。コルクターの損失も、高い周波数になるに従い、十分考慮しなければなりません。
コネクターによっては、同軸ケーブルへの取付が結構難しい場合もあり、アマチュア無線家だから・・・ともいかないようですね。
最近は、コネクター付きが販売されているようなので、少し値段は上がりますが、その手軽さが受けているようです。
ラインナップも、10m・15m・20m・・・など5mきざみで販売されているようなのですが、ピッタリのサイズが欲しい場合など、昔ながらの切り売りを購入して、自らコネクター処理をしなければなりません。そんな場合には、YouTubeなどに動画がありますので参考にすると良いでしょう。
【はんだ付け】M型コネクターも失敗知らず!大阪日本橋のアマチュア無線販売店の店長がYouTubeに登場!
【はんだ付け】N型コネクターも失敗知らず!大阪日本橋のアマチュア無線販売店の店長がYouTubeに登場!
ベランダアンテナでHFを楽しもう
ベランダにアンテナを設置して、HFを楽しんでおられる方をご紹介したいと思います。
今回は、ChatGPTさんに探してもらった2人の方の記事をご紹介したいと思います。
ベランダアンテナでHFを楽しもう《JK1MVFさんの場合》
私《ChatGPT》が見つけた情報によると「Let’s Enjoy C4FM & WIRES」のウェブサイトには、自宅のバルコニーでモービルホイップアンテナを楽しむ方法が紹介されています。
この記事では、キャリアパイプ用の基台をバルコニーの手すりに取り付け、アース処理を行う方法が説明されています。
使用されているアンテナは、多バンド対応のモデルで、HFモービル・ホイップアンテナに関するさまざまな情報が掲載されています。
この記事は、モービルホイップアンテナの自宅での使用に関心がある方にとって有益な情報を提供しています。
詳細についてはLet’s Enjoy C4FM & WIRESのウェブサイトをご覧ください。
ベランダにモービルホイップ取り付け《kassy63さんの場合》
別の例として、あるアマチュア無線愛好家が、ベランダの手すりにモービルホイップアンテナを取り付ける様子をブログに掲載しています。
彼は第一電波工業のBK10(ベランダ取り付け金具)と車載用の基台、5mの5D-FB(両端MPコネクタ付き)を使用し、取り付けを行いました。
取り付けたアンテナはマルチバンド対応で、7MHz/21MHzの周波数での運用が可能と述べています。
また、実際にアンテナを設置した写真もブログに掲載されています。
参照元は「kassy63のブログ」です。詳細はこちらをご覧ください。
モービルホイップアンテナをベランダで使う《JF0RRH局さんの場合》
2020年夏、再開局に際して、手軽に車で移動運用ができるようにとモービルホイップアンテナを購入しました。
当時はアースの設置方法やコモンモードフィルタの役割、共振やインピーダンスの原理についてほとんど知識がなく、試行錯誤を繰り返していました。ベランダでもモービルホイップを試しましたが、結果は同様で、何度も試行錯誤を繰り返すことになりました。
現在では、ベランダでのモービルホイップの調整もある程度できるだろうと感じ、再び実験してみることにしました。
使用した道具は、移動運用のために2年前に購入した4mのアルミ伸縮ポール(アンテナ基台付き)、コモンモードフィルタ、ダイヤモンド社のRHM10アンテナ、3.5D2Vの同軸ケーブル、そしてCQオームで購入した5mのカウンターポイズ線です。
アンテナの調整にはコメットのCAA-500 Mark IIアンテナアナライザを使用しました。
実験では、マストの上部にコモンモードフィルタを取り付け、同軸ケーブルを接続しました。
さらに、カウンターポイズ線を共締めして、ベランダにアンテナを設置。アンテナアナライザで調整を開始し、まず7MHzを測定しました。
共振は確認できましたが、SWRが1.5と満足いく結果ではなく、リアクタンスの値がプラスであったため、コンデンサの容量が不足しているようでした。
モービルホイップアンテナは車両に取り付けた際に最適な性能を発揮するよう設計されているため、今後の課題として、次に10MHzに切り替えて測定しました。
10MHzでは良好な結果が得られたため、このバンドで実際に電波を出すことにしました。IC-705の10W出力でCQを出し、1エリアから3エリアの局とレポート交換を行い、559~599の良好なレポートを受け取りました。
近いうちにマッチングコンデンサを挿入して、7MHzのリベンジも試みる予定です。
「モービルホイップアンテナをベランダで使う」記事はコチラです。
まとめ:アンテナ設置に役立つアイテムのいろいろ
この記事では、ベランダでのアンテナ設置についてわかりやすく説明していました。
設置の基本手順、適切な機材の選び方、安全に配慮した設置方法など、初心者にも理解しやすい内容となっています。
実際の設置例や、効果的な通信を実現するためのポイントも紹介しており、ベランダでアンテナを設置する際の役立つ情報源となるでしょう。無線通信を楽しむための第一歩として、このガイドをぜひ参考にしてください。
安全な設置方法から性能の最適化まで、ここに示されたヒントとテクニックを利用すれば、アンテナ設置のプロセスがより簡単かつ効率的になるはずです。
あなたの無線通信が、さらに充実することを願っています。