アマチュア無線家の皆さん、こんにちは!
皆さんのシャックには、無線局の免許状が飾ってあるでしょうか? 日々のアマチュア無線ライフに欠かせない、あの免許状が、実は2025年10月1日からなくなってしまうことをご存じですか?
「えっ、もう運用できなくなるの?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、ご安心ください。これは、免許制度が便利になるための変更です。
今回の記事では、この重要な法改正について、アマチュア無線家の皆さん向けに分かりやすく解説します。
1. 何が変わるの?「紙の免許状」から「デジタルデータ」へ
2025年10月1日、電波法の一部改正が施行されます。この改正で一番大きなポイントは、無線局免許状と登録状がすべて「デジタル化」されることです。
これまでは、無線局の免許を申請すると、総務省から紙の免許状が発行されていました。しかし、今後はこの紙の免許状が発行されなくなります。
代わりに、免許の記録はすべてデジタルデータとして管理されるようになります。
2. 今持っている免許状はどうなる?心配ご無用!
「紙の免許状がなくなるってことは、今持っている免許状は使えなくなるの?」と心配になるかもしれません。
ご安心ください!
すでに発行されている紙の免許状は、施行日以降も有効な「紙の証明書」として認められます。特別な手続きは一切必要なく、そのまま無線局の運用を続けることができます。
まるで、今まで使っていたものが新しいシステムでもきちんと使える、と考えると分かりやすいでしょう。
3. 免許記録の「備え付け」はどうすればいい?
無線局の運用場所には、免許状を備え付けておく義務があります。これまでは、紙の免許状を壁に貼ったり、額に入れて飾ったりしていましたよね。
デジタル化される今後は、この「備え付け」の方法が変わります。
イメージ図:新しい備え付けの形
今後は、パソコンやスマートフォン、タブレットの画面に、総務省のウェブサイトで免許記録を表示させることで「備え付け」の要件を満たすことができます。
アマチュア無線局の場合は、スマートフォン程度の画面サイズ(A7サイズ)で表示し、拡大すれば読める大きさ(A5サイズ)になるような要件が定められています。
4. スマホやPCがない場合は?「免許事項証明書」を活用しよう
「パソコンやスマホを持っていないんだけど…」という方もいるかもしれません。
その場合は、「免許事項証明書」を紙で発行してもらうことができます。
この証明書は、電子申請または紙申請で請求することができ、これを免許状の代わりとして備え付けることが認められています。
5. まとめ:知っておきたい今後の注意点
今回のデジタル化は、政府全体で進めている「デジタルファースト原則」の一環です。申請手続きがオンラインで完結し、私たち利用者にとっても、手数料の削減や手続きの簡素化といったメリットがあります。
最後に、今後の運用で注意していただきたいポイントをまとめます。
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2025年10月1日以降の新規申請や再免許申請では、紙の免許状は発行されなくなります。
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申請手続きは「電波利用電子申請」のサイトで行うことになります。
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申請手数料も変更されますので、事前に確認しておきましょう。
今回の制度変更は、アマチュア無線に関わるすべての方に影響します。しかし、これは決して不便になるための変更ではなく、より便利に、効率的に運用するための第一歩です。
これからも新しい制度を理解し、アマチュア無線を楽しみましょう!
この話題については、「ももチャンネル」さんが、下記の様に動画を公開してくださっています。ぜひ参考になさってください。
10月からアマチュア無線局免許状がなくなります