アマチュア無線を楽しんでいる皆さん、こんにちは!CQ~JA3CGZ アマチュア無線ブログへようこそ。多くの人にとって「QSLカードの交換」は、交信の証として、そして美しいカードを集める楽しみとして親しまれてきました。特に、アマチュア無線を始めたばかりの初心者の方にとって、このQSLカード交換は、先輩たちから「島根経由」という言葉とともに教わることが多いのではないでしょうか。
ところが最近、この「島根経由」のサービスが、現在の委託先での契約終了により終了するというニュースが飛び込んできました。「え、じゃあこれからどうやってQSLカードを送ればいいの?」と不安や疑問を感じている方も多いはずです。この記事では、「島根QSLビューロの契約終了」というニュースの真相から、今後のQSLカード転送サービスがどうなるのか、そして初心者の方にも分かりやすく「電子QSL」という新しい選択肢まで、丁寧に解説していきます。
QSLカードと「島根経由」の基礎知識
JARLのQSLビューロー
JARL(日本アマチュア無線連盟)が提供するQSLカード転送サービスは、通称「QSLビューロー」と呼ばれています。このサービスを利用することで、個別に郵送するよりも安く、効率的にQSLカードを世界中の無線家と交換できます。
「島根経由」が意味するもの
「島根経由」とは、JARLが長年にわたり、島根県のQSLビューローに業務を委託していたことに由来します。多くの無線家が、QSLカードを「島根経由」で送付・受取をしてきました。この言葉は、アマチュア無線界では広く知られた表現となっています。
何が起きたのか?契約終了の真相
JARLの公式発表
2024年9月のJARL理事会報告によると、島根県のQSLビューローとの業務委託契約が終了することが明らかになりました。これは、長年続いてきた「島根経由」のサービスが、現在の委託先では継続できなくなることを意味します。
主な理由:
- 業務委託先の事情による契約終了
- QSLカード取扱量の変化
- 運営体制の見直し
私たちへの影響は?
この変更により、一時的にQSLカードの転送に遅延が発生する可能性があります。しかし、JARLは新しい委託先を検討中であり、サービス自体が完全に廃止されるわけではありません。
現在の状況:
- QSL転送サービスは継続予定
- 新しい委託先を検討中
- 詳細は今後のJARL公式発表を待つ必要がある
今後のQSLカード転送サービス
JARLの対応方針
JARLは、QSLカード転送サービスを継続するため、新しい委託先の選定を進めています。会員向けのサービスとして、引き続き安定した運営を目指しています。
新しいビューロー体制
新しい委託先が決定次第、JARL公式サイトで詳細が発表される予定です。移行期間中は、カードの送付や受取に通常より時間がかかる可能性があるため、余裕を持った対応が推奨されます。
電子QSLという選択肢
紙のQSLカードが抱える課題
長年親しまれてきた紙のQSLカードですが、その裏側ではいくつかの課題も指摘されていました。
主な課題:
- コスト: カードの印刷代や送料など、運用すればするほど費用がかさむ
- 時間と手間: デザイン作成、データ記入、仕分けなど、多くの手間がかかる
- 環境負荷: 大量の紙を消費し、輸送するため環境への負荷が大きい
こうした課題を背景に、QSLカードをデジタルデータでやり取りする「電子QSL」の利用が、特に海外の無線家やFT8などのデジタルモードを運用する局の間で広がりを見せています。
代表的な電子QSLサービス
eQSL(イーキューエスエル):
- Webブラウザで簡単に利用可能
- 無料で基本機能が使える
- 電子証明書としてのQSLカード
LoTW(Logbook of The World):
- ARRL(アメリカアマチュア無線連盟)が運営
- アワード申請に直接利用可能
- 高い信頼性とセキュリティ
紙と電子、どちらを選ぶ?
紙のQSLカード:
- デザインの美しさ、コレクション性
- 伝統的な交流の楽しみ
電子QSL:
- 即時性、低コスト
- 環境に優しい
どちらか一方を選ぶ必要はありません。多くの無線家が、両方を併用しています。
まとめ:初心者の方へのアドバイス
今回の「島根QSLビューロー契約終了」のニュースは、決してQSLカード交換の終わりを意味するものではありません。JARLは新しい体制でサービスを継続する予定です。
初心者の方へのアドバイス:
- 慌てない: サービスは継続予定です
- 情報収集: JARL公式サイトで最新情報をチェック
- 電子QSLも検討: eQSLやLoTWの利用も視野に
- 楽しむ: QSL交換は、アマチュア無線の大きな楽しみの一つ
これからもQSLカード交換を存分に楽しみましょう。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
参考文献・動画
JARLのQSLカード転送サービス委託先島根のQSLビューロ消滅
おなじみの【ももチャンネル】さんです。
島根QSLビューロー、2026年1月末契約終了。
【X】にも情報がありました。
去る9月27日(土)と28日(日)の2日間行われた「JARL理事会」の内容(国際交流ボランティアの任務、QSLビューローなど)が会員向けに公開されました。→<現在のQSLビューロー(島根県出雲市)との契約は2026年1月末で終了へ>JARL、第82回理事会報告を会員専用ページに掲載 https://t.co/oQEOeZNxt5
JARLのQSLカードの転送、島根県のビューローが撤退に伴い現在の転送先への発送は今回で最後かな?
枚数少なかったですが、〆として発送しました。 pic.twitter.com/mPzptjINJC— JR7JRI (@JR7JRI) October 10, 2025