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今どきのハムの現状は?アマチュア局は約36万局、無線従事者免許証の発行数は約353万件

皆さん、こんにちは!

最近アマチュア無線にカムバックした方、またこれから始めようとしている方々に向けて、2023年秋のアマチュア無線界の現状を詳しく紹介します。

この記事では、アマチュア無線局の数、無線従事者の数、開局者の主な年代、人気の無線機など、今知っておくべき重要な情報を網羅しています。

アマチュア局は約36万局、無線従事者免許証の発行数は約353万件

2023年9月末のアマチュア無線局の最新動向 総務省の最新データによれば、2023年9月末時点でのアマチュア無線局の免許数は364,483局です。

地域別では、1エリアが最も多く108,140局、次いで2エリアが46,340局、3エリアが44,208局となっています。一方、最も少ないのは9エリアの8,622局です(沖縄は2,130局)。

2023年9月末現在の地域別アマチュア無線局数(総務省データ)

1995年3月末の過去最高記録は136万4,316局でしたが、その後アマチュア局数は減少し、現在は月に約1,000局のペースで減っています。

また、生涯有効なアマチュア無線技士の無線従事者免許証の発行数は、2022年3月末時点で353万7,191件です。(1アマ:3万4,698件、2アマ:8万4,650件、3アマ:26万591件、4アマ:315万1,932件)

各エリアのコールサイン発給状況は今

2023年11月1日現在の地域別コールサイン発給状況(※は空きコールサインの再指定によるもの)

2023年11月1日時点のアマチュア無線コールサインの状況 地域別の総合通信局と沖縄総合通信事務所による最新報告によれば、2023年11月1日現在、各エリアの個人局には【表5】に示されるようなコールサインが割り当てられています。

特に1エリアでは、コールサインの不足が目立っており、1985年から始まった“空きコールサインの再割り当て”プログラムが既に2度目の実施に入っています。

さらに、2エリア、3エリア、6エリアでもこの再割り当てプロセスが初めて進行中です。

免許数が多いのは 144/430MHz帯

アマチュア無線で最も人気のある周波数帯トップ5 数多くのアマチュアバンドの中で、最も人気の高い(免許されている局数が多い)周波数帯のベスト5は、次の通りです。

順位 周波数帯 局数
1位 144MHz帯 340,048局
2位 430MHz帯 338,839局
3位 50MHz帯 190,869局
4位 28MHz帯 184,330局
5位 21MHz帯 178,075局
この傾向は過去から現在に至るまで変わっていません。

一方、長波の135kHz帯は279局、中波の475kHz帯は78局と、これらの帯域では免許されている局数が少ないです(2023年7月現在のデータに基づく)。

開局者の中心層は60代

アマチュア無線局開局者の年齢層:総務省資料からの最新情報 (図1 = 2021年1月) 総務省の最新資料によると、アマチュア無線局を運営する人々の年齢層に関する興味深いデータが明らかになりました。

年齢層 割合 局数
20歳以下 0.8% 2,800局
20代 1.9% 6,900局
30代 3.9% 14,200局
40代 11.77% 42,900局
50代 26.3% 94,900局
60代 31.5% 113,800局
70代 23.2% 83,700局
80代以上 4.58% 16,700局
 
2021年1月時点のデータによると、60代が最も多く、全体の31.5%(113,800局)を占めています。これに続いて、50代が26.3%(94,900局)、70代が23.2%(83,700局)となっています。

一方、20歳以下はわずか0.8%(2,800局)、20代は1.9%(6,900局)、30代は3.9%(14,200局)となっており、若年層の参加が少ないことが課題となっています。

この傾向は他の趣味にも見られる現象で、特に青少年層の増加が重要な課題です。

3アマと4アマの国家試験はCBT方式で、2アマ、3アマ、4アマ向けにはeラーニング養成課程が利用可能

アマチュア無線資格取得の近年の変化と進化 アマチュア無線技士国家試験の取得方法に新たな変化が見られます。

公益財団法人日本無線協会主催の試験では、3アマと4アマの受験者は、全国約300か所のCBTテストセンターの中から都合の良い会場と日時を選択できるようになりました(2022年2月から)。

試験はテストセンターのPC画面での問題解答方式に変わり、結果通知もメールでスムーズに届くようになりました(写真16参照)。

 

一方、JARD(一般財団法人日本アマチュア無線振興協会)が提供する養成課程講習会は2アマ、3アマ、4アマ向けに開講されています。

この講習会は、自宅などでインターネットに接続したPCやスマートフォンを使用し、自分のスケジュールに合わせて教材を学習する「eラーニング方式」が採用されており、人気を集めています。

特に、JARDが2015年7月から開始した2アマのeラーニング養成課程は、これまでに6,000名以上が受講しており、2021年度の修了率は82.2%に達しています。

 

2023年:無資格者のアマチュア無線体験運用が可能に

2023年3月の電波法令改正により、アマチュア無線技士の資格がない人でも、年齢や職業に関係なく、特別な手続きなしで、既存のアマチュア無線局での交信体験が可能になりました。

この体験は、アマチュア局の免許人の監督のもとで行われ、交信の開始と終了の操作は免許人が担当します。

ただし、モールス通信の体験はできません。多くのアマチュア無線イベントでは、体験運用コーナーが設けられ、多くの人が実際の交信を体験しています。

2023年10月21日から22日には、「体験運用の日」として、全国の多くのアマチュア無線局が体験運用を実施し、アマチュア無線をPRしました。

最近のアマチュア無線機のトレンド

コンパクト設備で楽しもう

アマチュア無線機にも流行が存在します。

特に人気や需要が高いカテゴリーでは、多くの新製品が登場しています。

2020年1月から2023年10月の間に日本で新発売されたアマチュア無線機は、編集部の調査によると合計17機種で、その中でもハンディ機が最も多い6機種、次いでモービル機が4機種、HF/50MHz帯のコンパクト機が3機種、ポータブル機が2機種、オールモード機が2機種となっています。

全体の傾向としては、製品のコンパクト化、高性能化、ディスプレイの大型化が進んでいます。

まとめ:今どきのハムの現状は?アマチュア局は約36万局、無線従事者免許証の発行数は約353万件

今回は、最近アマチュア無線にカムバックした方、またこれから始めようとしている方々に向けて、アマチュア無線局の数、無線従事者の数、開局者の主な年代、人気の無線機など、今知っておくと便利な情報を網羅的にご紹介しました。2023年秋のアマチュア無線界の現状を知っていただけたと思います。

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