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N5J DXペディションが行われる未踏の地、ジャービス島:地理・自然・驚きの発見

今回N5J、DXペディションが行われているジャーヴィス島は、南太平洋に浮かぶ小さな無人島で、冒険者やアマチュア無線愛好家の間で知られる秘境です。

この島は、その孤立した地理的位置と手つかずの自然環境により、訪れる者を魅了します。さらに、ジャーヴィス島には豊かな生態系と興味深い歴史が息づいており、探検の舞台として理想的な場所です。本記事では、ジャーヴィス島の地理、アクセス方法、自然環境、そしてその歴史と経済活動について詳しく探ります。

ジャービスのアマチュア無線  https://jarvisisland2024.com/jarvis-island#Jarvis_Island

ジャーヴィス島の地理、アクセス、自然環境

位置と地理

ジャーヴィス島は、南太平洋のライン諸島に属する小さな無人島で、赤道付近の南緯0度22分、西経160度01分に位置しています。面積は4.5平方キロメートルで、最高標高はわずか7メートル(23フィート)です。

この美しい島は、ハワイとクック諸島のほぼ中間にあり、太平洋の中心近く、アメリカ領サモアの南西約2200キロメートルの地点に位置しています。ジャーヴィス島は、その孤立した地理的位置とアクセスの困難さから、訪問者が非常に少なく、自然のままの環境が保たれています。

アクセス

ジャーヴィス島へのアクセスは非常に限られており、最も一般的な方法は特別な許可を受けた船舶での訪問です。周囲に空港がないため、航空機でのアクセスは不可能であり、定期的な訪問もないため、訪問者は自分たちで燃料や食料などの必要物資をすべて準備しなければなりません。この孤立した環境は、冒険心をくすぐる要因となっています。

生態系と自然環境

ジャーヴィス島は無人島でありながら、白い砂浜と透明度の高い海に囲まれ、海鳥たちの楽園となっています。カツオドリやアオツラカツオドリを含む多くの鳥類が巣作りや休憩、餌場として利用しており、バードウォッチャーにとって理想的なスポットです。気候は熱帯で、島には淡水が存在せず、科学者が時折訪れるのみで、港湾施設もありません。また、島周辺の海域はサンゴ礁が豊かで、美しい海洋生物が多く生息しており、ダイビングやシュノーケリングにも最適な場所です。

野生動物との出会いを楽めるジャービス・ベイ

野生動物との出会いを楽しむなら、サウス・コーストに位置するジャービス・ベイも見逃せません。息を呑むような真っ白な砂浜で知られるジャービス・ベイは、バンドウイルカやアザラシ、ペンギンなどの生息地として知られ、年間を通して野生動物たちと遭遇するチャンスがあります。

歴史、探検、そして経済活動

歴史と探検

ジャーヴィス島は1821年、イギリスの船エリザ・フランシス号のマシュー・ブラウン船長によって発見されました。島の名前は、船の所有者であるウィリアム・ジャーヴィスに因んで名付けられました。19世紀にはグアノ(鳥の糞)の採掘が行われましたが、その後放棄されました。1935年にアメリカが再度領有を宣言し、測候所が設置されました。島は現在無人ですが、過去には一時的に人が住んでいた記録があります。

産物と経済活動

ジャーヴィス島には農業や産業は存在しませんが、周辺の海域には豊富な魚介類が生息しています。19世紀にはグアノが主な輸出品として重要な資源でありましたが、現在ではこれらの資源は保護され、持続可能な利用が求められています。このように、島の自然環境と歴史は、その神秘性と魅力をさらに高めています。

34年ぶりの奇跡:ジャービス島DXペディション、2024年に再び始動

ジャービス島でのDXペディションは極めて稀であり、アマチュア無線家にとって非常に重要なイベントです。2024年8月に予定されている「N5J」DXペディションは、34年以上ぶりにジャービス島で行われる大規模な無線活動です。

このペディションでは、現地とリモートの両方から操作が行われ、6つの無線局が設置されます。過去にも1980年代に2回のペディションが実施されましたが、その記録は現在でも非常に貴重なものとされています。今回のペディションは、環境に配慮しつつ、特別な装備と運搬方法で実施される予定で、20万ドルを超える予算が見込まれています。

1983年のDXペディション

コールサイン: KH5RS
実施者: Pacific DXersによって1983年に行われたこのDXペディションは、ジャービス島での最初の大規模なアマチュア無線活動でした。この時期、ジャービス島は非常にアクセスが困難な地域であり、その稀少性からアマチュア無線家の間で非常に注目されていました。
運用の成果: 数千のQSO(交信)が記録され、特に北米とヨーロッパからの通信が多く行われました。

1983年11月のAD1S/KH5は16,800回のQSOを行いました。

1989年のDXペディション

コールサイン: KH5KS
実施者: 1989年には、もう一つのDXペディションが同じくPacific DXersによって実施されました。このペディションでは、さらに多くの国際的な無線愛好者との通信が行われ、ジャービス島の知名度がさらに高まりました。
運用の成果: この時も多くのQSOが成功し、特に珍しい地域としてのジャービス島の価値が再確認されました。

これらの1980年代のペディションは、ジャービス島でのDXペディションの歴史の中で非常に重要な位置を占めています。近年のペディションに比べて技術的に制約が多かったにもかかわらず、多くの成功を収め、アマチュア無線家たちの間で伝説的な存在となっています。

 

1990 年 4 月の AH3C/KH5J は 55,000 回の QSO を行いました。

まとめ

ジャーヴィス島は、美しい自然と歴史が交差する魅力的な場所です。この無人島は、孤立した地理的位置と手つかずの自然環境で訪れる者を引きつけます。DXペディションの目的地として、また、静寂と冒険を求める探検者にとって理想的なスポットです。鳥類や海洋生物を観察する絶好の機会を提供するジャーヴィス島は、冒険心をくすぐる特別な場所です。この記事を通じて、ジャーヴィス島の魅力を感じ、この未開の地への探検心を抱いていただければ幸いです。

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